田山了一さんのTVドラマ批評『No.088 妄想彼女』をアップしましたぁ。フジテレビさんで土曜日夜11時40分から放送されているドラマです。不肖・石川も見ましたぞ。ネット時代になってテレビを見ない若者が増えているやうですが、石川はテレビっ子世代ですから見るのでありまふ。特に深夜はよく見てるなぁ。肩の力が抜けた深夜番組の方が、お酒飲んでねむねむモードになってる石川にはいいのよねん。
『妄想彼女』の原案は地主恵亮さんで、田山さんのレジュメでは「理想の彼女がいる、という設定のブログで人気を博し、本が売れた28歳の男(の子?)。現実のカップルをバカにして、独りの方がよほどいいと言っている。独りといっても理想の彼女を妄想する方がいいということで、つまりはリアルな女は妄想にかなわない、と言っているだけだ。孤独を愛しているわけではないし、それに耐えられもしない」といふことになります。
もち絵が必要なテレビが妄想だけで持つはずはなく、ドラマでは広瀬アリスさんが妄想が現実化した三次元の女の子として現れます。このあたり、文字媒体と画像媒体の違いがくっきり出ますね。田山さんが、「妄想彼女のブログにアクセスしたくなるのは、そこに狂気が垣間見えていたからだろう。・・・そしてやはりこの種の狂気は、小説や映画の世界では素晴らしい描かれ方をする可能性があるが、あまりテレビ向きではないのかもしれない。テレビは常に口実として、向日性を求めるのだ。エゴの狂気を孕んだ男(の子?)がまっとうな感受性を獲得してゆく。その過程を描くため、という前提があって初めて「治癒前」の様子を晒せるわけである」と書いておられる通りであります。
不肖・石川、結婚詐欺と殺人罪で裁判中の女性のブログを読みふけったことがあります。彼氏と一緒に高級ホテルでお泊まりしたり、高級レストランで食事したとか書いてあったのですが、食事は一人分で部屋に男の影もなかったなぁ。こういった妄想は小説で表現するのが相応しいのですが、妄想の核心をつかんだ上でビジュアル化すれば映画にもできます。でもまあ深夜番組ですと、石川はやっぱかるーいコメディが見たいかな(爆)。
■ 田山了一 TVドラマ批評 『No.088 妄想彼女』 ■