田山了一さんのTVドラマ批評『No.039 ちびまる子ちゃん』をアップしましたぁ。日曜6時のファミリー向けゴールデンタイムに放送されている国民的アニメです。田山さんはこのアニメの特徴を、『最初の視線はまる子が世界に向かって放つものだ。子供ならではの唐突さ、脈絡の希薄さで』とまとめておられます。
このまる子ちゃんの世界への興味の持ち方を、田山さんは〝エッセイズム〟と呼んでおられます。『散発的で脈絡のない関心で、思い出したように世界を把握するというスタイル』です。それを補完するのがまる子ちゃんの家族です。『両親は、まる子が自身なりの散発的な世界把握をするのを邪魔したり、一定の方向性を与えようとしたりはしない』わけです。例外は祖父の友蔵さんです。
友蔵さんは『「心の俳句」と称して・・・ちびまる子並の脈絡のなさで俳句や短歌を次々に詠む。しかしその集積、無名のアーカイブこそが日本的なる文学の像だとも言える。このあたりは、祖父と孫娘とで日本文学のある本質というか、機微を押さえているという感がある』と田山さんは論じておられます。そのとおりかもしれません。
最近、金魚屋のTVドラマ批評は冴えていますねぇ。構造主義的な批評になっております(爆)。んなこと考えなくても面白いのですが。不肖・石川、最近『ちびまる子ちゃん』をあんまり見ていないので、今週末は見やうかなと思ひましたですぅ。
■ 田山了一 TVドラマ批評 『No.039 ちびまる子ちゃん』 ■