「現代詩年鑑」というやつである。この12月号で、一年間の「現代詩業界」のことが展望できると。で、紅白歌合戦なみに分厚い。よって高い。でも、作品の端切れが載ってる人もごっちゃりいるから、みんな記念に10冊ずつくらい買ってくれたら黒字だろう。
りょんさんのとこにも、ときどき知らない人から電話がかかってきて、「○○紙に何か載せませんか。ちなみに掲載料は△円です」とか言われて、△円くれるのかと思ったら、りょんさんに払えっての。それよりはマシかも、と思いますです(石川の真似)。
ほんで、紅白歌合戦よろしく目次を眺めるわけね。出場回数とか、カッコ付きで書かれてると、りょんさんみたいなトーシロには親切なんだけどね。活字の大きさで判断するしかないの。自費出版した詩集の買取り額の多さとかも、わかるかも。
りょんさんがマジメに見た、って証拠に、傾向と対策をひとつ掴んだってことをお知らせしませう(石川の真似)。今年の現代詩業界の「総展望」とやら、なんかね、否定詞とか多いの。文法上の、文字通りの否定詞ってのばっかじゃなくて、「前に書いたことをあやふやにしたり、うやむやにしたりする」っつー、広義の否定詞。
ほら、絵にゴムかけるってのは、絵の内容を消す、っていう意味の他に、色や線をぼかすって効果もある。ほとんど全部の目次タイトルが、それっぽい。全体がボケボケで、ボケの花が咲き乱れてるんで、ツッコミが要ると思うけど、りょんさん頼みなわけ? 頼んでない? こりゃまた、シンヅレイしますたー。
「何処」、「ゼロ」、「喪失」、「分断」、「無数」、「霧散」、「とは誰か」、「断絶」とか、こういう言葉を禁句にしてさ、こーゆーのなしでタイトル付けるのを義務化してみたらどーかな、いっかい。何を言いたいのか、少しははっきりするかもよ。ってか、ほんとは言いたいことなんか、なんもありませんってことを隠してるだけかも。ワンレングスのブス隠しって、えっらい昔の言いようだなー。
ほんでもって、単語の問題だけぢゃないと思ふのねぇ(石川の真似)。「~の海」とか、「好きか嫌いか」みたいなフツーの言葉ですら、なんかコトを曖昧にするために用いられてるみたいに見えんだな。いろんなものが溢れてて、もう判断できませーん、ってのがすなわち「海」のココロで。現代詩用語の基礎知識「海」でんな。「好きか嫌いか」なんて自分でもよくわかりませーん、って、信頼関係崩れてるってゆうか。唐突にサリンジャーについて語られても、言うことないのをゴマカしてるんちゃうか、って。だいたい「総展望」ってのも、「総」と「展望」、どっちかでよくないか。ウマから落ちて落馬して、ってか、強調してるようでチカラの入れどころがスカ、って言うか。
ただ、いっこだけ、びっくらこいて目からウロコだったのは、「展望鼎談」に出てた吉増剛造というヒトなんだけどさ。BS だか ETV だかのテレビでは、なんかキツネ憑きだか、カミガカリだか親がかりだかの厄介な感じで出てたと思ったけど。ヒト並み以下か、ヒトを超えてるんだか、あっちの世界からお呼びかかってます的な。だけどこの「現代詩手帖」ってホームグラウンド?の要請は、しゃっきりすっきり応えてる。自費出版詩人の名前をいっぱい挙げて、紅白歌合戦の運営に立派に協力してんぢゃん。えらいな。そうか、コリン星は吉増剛造さんのココロの中にあるのかあ。。。
りょん
■ 予測できない天災に備えておきませうね ■