露津まりいさんの連載小説 『贋物師-フェイク・マスター』 (第 18 回) をアップしましたぁ。物語はクライマックスに向かって突き進んでいますが、今回は凪のような静けさです。ほぼ全ての登場人物が悪いヤツらしひというのは、魅力的な設定ですねぇ (笑)。なにかの本質が焙り出されるような感じがします。
骨董は物であり、資料なども豊富に揃っていますから、不肖・石川が横目で眺めていても、真贋を見分けるのはそれほど難しくはないと思います。難しいのは人間の真贋です (笑)。特に文学のように判断基準が曖昧な業界の場合、誰が本当にいい作家なのか、あるいは有名であってもニセモノなのか、さまざまな議論があります。有名でなくても優れた仕事をしている作家を真とすることもできますし、ジャーナリズムなどで露出の多い作家が真なのだと簡単な区分法を設定することもできます (爆)。
結局のところ、誰もが納得するような基準はないので、議論するだけ無駄に感じられるテーマですが、全面放棄しちゃうのも投げやりで虚無的だな~。作家もメディアも、要は結果を残すことです。真と思われている作家が偽だと感じるなら、それを上回る作品を世に問うことです。人間は現状に満足しがちな動物です。現状が明らかに変わったときに初めて、あれは嘘だった、ニセモノだったと気づくわけです (笑)。もちろん金魚屋は、今までとは異なる方法で現状を変えたい、活性化したいと考えているのでありますぅ。
■ 露津まりい 連載小説 『贋物師-フェイク・マスター』 (第 18 回) pdf版 ■
■ 露津まりい 連載小説 『贋物師-フェイク・マスター』 (第 18 回) テキスト版 ■