鶴山裕司さんの連載エセー 『続続・言葉と骨董 第012回 御本茶碗』 をアップしましたぁ。今回は 『御本茶碗』 について書いておられます。不肖・石川、当然、御本茶碗について知らなかったのですが、江戸時代初期に対馬藩が韓国の釜山にあった和館内に築いた窯で焼かれた茶碗だそうです。朝鮮製といふことで高麗茶碗と呼ばれることもありますが、桃山時代くらいまでの古い高麗茶碗と区別するために、一般的には御本茶碗と呼ばれているとのことでした。
そんで鶴山さんの骨董エセー、独特ですねぇ。骨董好きがよく口にする 『この景色がいいね』 といった常套句はまず出てきません。骨董を題材にした日本文化論です。鶴山さんに 『いい仕事してるね~』 とか言わないんですか?とお聞きしたら、『そういうの、もう飽きた。骨董は基本、古くて小汚い物に過ぎない。それが面白くなるためには、目と精神が変わらなければならない。仲間内でしか通用しない言葉で 〝いいねぇ〟 と言ってても始まらない』 というお答えでした。まーそうですね。侘び寂びと同じでいい味に育ってるって言われても、石川は 『へー』 としかお返事しようがありません (笑)。
そんで昨日、『源氏物語絵巻』 や正倉院御物が民間で所蔵されている可能性があるといふお話を書きましたが、改めて 『そーなんですか?』 と鶴山さんにメールしてみました。『源氏絵巻はまだ世の中に出て来ていない箇所があるでしょうね。数は少ないですが、正倉院御物は確実に民間に流出しています。間違いなく正倉院から出た物ですが、御物とは言えない物を持っている人なら知っています』 といふ謎めいた答えが返ってきました。そのうちそれについても書いてくださいね~。
■ 鶴山裕司 連載エセー 『続続・言葉と骨董 第012回 御本茶碗』 ■