露津まりいさんの連載サスペンス小説 『贋物師-フェイク・マスター』 (第16回) をアップしましたぁ。いよいよ 〝最後の大仕事〟 の全容が見えてきましたね。国宝 『源氏物語絵巻』 断簡の贋作を宗教法人に2億で売却するようです。金魚屋美術批評の山本俊則さんと骨董エセーをお書きの鶴山裕司さんにお聞きしたら、(山) 『2億は安いかもね』、(鶴) 『国内の値段かも。サザビーズなら倍はいくかな。もっとも贋作ってバレちゃう可能性高いけど』 というお返事が返ってきました。
石川の耳学問を披露しますと、『源氏物語絵巻』 は国宝中の国宝で、一括国宝指定されています。絵巻は絵と詞書の部分から構成されていて断簡の形に細分化されていますが、どの部分が世の中に現れても自動的に国宝指定されるのです。そーなんです、『源氏物語絵巻』、全部揃ってないんですね。三分の一くらいが行方不明で、永久に失われてしまった箇所もあるでしょうが、まだいくつかは日本のどこかのお屋敷に眠っているはずなんです。
以前、日本の骨董には 〝格〟 があるというお話を、露津さん、山本さん、鶴山さんがされていました。石川が 『ふんじゃあ、日本の骨董で一番格が高いものはなんですかぁ?』 とお聞きしたら、全員揃って 『正倉院御物!』 と即答されました。正倉院御物も千三百年もの長い間に、その一部が民間に流出しているらしひ。『源氏物語絵巻』はナンバー2くらいの格付けだそうです。それでもすごいな-。『フェイクマスター』、まぢ面白くなってきました。早く続きが読みたいですぅ。
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