岡野隆さんの 『詩誌時評 No.010 月刊俳句界 2012年10月号』 をアップしましたぁ。スウエーデンのノーベル文学賞詩人、トーマス・トランストロンメルさんの特集を取り上げておられます。不肖・石川、トランストロンメルさんは存じ上げなかったです。在日スウェーデン大使のラーシュ・ヴァリエさんも俳句を書いておられるとか。面白いなぁ。どういう影響でスウエーデンで俳句が盛んになったんでしょ。機会があればヴァリエさんにお話をうかがってみたいですぅ。
文学史的な知識としては、1910 年代のヨーロッパで、エズラ・パウンドなんかを中心に俳句 poetry が盛んだったことは石川も知っています。いわゆる〝イマジズム〟ですね。そういう流れが21世紀になってもヨーロッパで続いているんだと思います。ただヴァリエさんのインタビューを読んでいると、スウエーデン人の自然観は日本人に近いところがあるようです。それもスウエーデンで俳句が盛んな理由の一つなんでしょうね。
で、岡野さん、日本の俳人の皆さんが海外で俳句文学を広めようとされていることに、ちょっと批判的ですね。理由は俳句と海外詩との交流が一方通行的だからのようです。詳しくはコンテンツをお読みいただければと思いますが、そういう面はありますね。石川などは、国内では有季定型を厳守される俳人の皆さんが、海外俳句の表現についてはとても寛容なのが少し不思議です (笑)。海外俳句が OK なら、たいていの前衛俳句も許容できると思うんですがね。
■ 岡野隆 『詩誌時評 No.010 月刊俳句界 2012年10月号』 ■