田山了一さんの TV バラエティ批評 『No.009 NHKニュース』 をアップしましたぁ。田山さんは筋金入りのテレビウオッチャーであります。山際さんのご紹介で新たにテレビ批評を書いていただくことになったのですが、まさか NHK の夜 7 時のニュースを取り上げられるとは (笑)。でも金魚屋ならではの切り口かもしれません。
アメリカではニュースにショーを付けて、ニュースショーと呼ぶことがあります。これを日本で最初に実践したのは 『ニュースステーション』 の久米宏さんでしょうね。ニュースショーの特徴は、視聴者に動機付けを行うことにあります。なぜこのニュースに関心を持たなければならないのか、ニュースを見る際の動機付けを行うわけです。田山さんが書いておられるように、この方法は諸刃の刃です。間違った方向に動機付けを行うと冤罪なども生じかねません。
NHK のニュースは無味乾燥な感じがしますが、民放ニュースと比較すればとても広い範囲のニュースをまんべんなく流していることがよくわかります。僕たちは NHK をニュース報道の一つの典型としてとらえているわけですが、このやり方は戦後に定着したものだと思います。今でもそういうところがありますが、ニュースが常に客観的に報道されているというのは間違いです。戦前はとくにその傾向が強く、いわゆる悪しき『ニュースショー』的に編集されていたわけです。
今のニュースだと、ネット系の話題がすんごいいい加減です。ハッカーが数十万人集ってあるサイトにサイバー攻撃をしかけたとか。んなわけあるわけないぢゃんと思ってる人は多いだろうなぁ。ハッカー自体の数が少ないし、いくらネットとはいえ、万単位の人間はそう簡単に集まりません。それよりか数人で大勢の人間が参加しているやうに見せかけるプログラムを組む方が、楽であり確実です (笑)。
■ 田山了一 TV バラエティ批評 『No.009 NHKニュース』 ■