菜穂実さんの『ケータイ小説!』第2回をアップしましたぁ。菜穂実さんとはお会いしたことがないんですが、すんごくスピード感のある小説で好きですぅ。ま、携帯小説って、僕は初めて読んだんですけど。
金魚さん(齋藤都代表)は日本文学全般に興味がおありですけど、HPを始めるならやはり小説は欠かせないと当初からお考えでした。「ちゃんとした作家さん、見つけ出すの、大変ですよ~」と言ったんですが、どこからともなく金魚さんが発見してきたのが菜穂実さんであります。
なんで携帯小説?って思いましたよ。金魚さんの答えは「携帯小説、すごく面白いじゃないですか。ガイジンが日本に働きにきて、まっさきに覚える日本語はケータイです。1日に1回くらいは、同僚が、あ、ケータイ忘れたって、青ざめた顔で言うのを聞きますからね。日本人にとってケータイは、分身のようなものでしょう」ということでした。
ケータイ小説が、ケータイを使って書かれた小説なのか、ケータイというものが作り出す時代状況を体現するものなのか、そこが知りたいとも金魚さんはおっしゃっていました。で、最初に連載が決まったのが菜穂実さんのケータイ小説。次が露津まりいさんのサスペンス小説、最後に決まったのが外賀伊織さんの恋愛小説であります。
金魚さんは文学原理主義者なので、僕はてっきり純文学系の小説を掲載すると思っていたのですが、ぜんぜん違っていました。金魚さんのお考えでは、純文学って文学の中の最も純な部分、つまり文学の本質ってことになるわけですが、それは日本に限らずどの国にもあるのものです。ただそれが、日本のように私小説系の作品に集中していることについては、どうも納得がいっていないようです。
「売れた本が名作だとは限りませんが、ベストセラーであろうとロングセラーであろうと、売れなかった作品が名作だといわれたことは、歴史上、ありません」という、金魚さんの固い信念(?)のもとにケータイ小説やサスペンス、恋愛小説の連載が決まったようです。売れるかどうか知りませんが、原理的総合文学主義を掲げる(?)文学金魚が、いわゆる日本の純文学とは違う考えで運営されているのは確かです。主催者がそう言うんですからねぇ。
あ、でも文学金魚は売れることばっか考えているサイトではありませんので、詩人陣営のみなさま、ご安心ください(笑)。詩の作品はぜんぜんアップしてないですが、これからじょじょに力を入れていきます。小説の連載本数も増やす予定です。出版社も編集者も市場のニーズを読めない時代になっていますが、まずは金魚屋らしいチャレンジをしていかないとねっ。