寅間心閑 連載小説『オトコは遅々として』(第25回)をアップしましたぁ。不安や波乱を含んだ子育ての日常が描かれています。「やはり俺たちには明らかな差がある。マキは自分の身体の中で十ヶ月育ててきたが、俺はその数年前に強の父親になっていた。その時点では何も知らなかったけれど、今は違う。幼い強が過酷な闘病の末に亡くなったことを知っている。コケモモには申し訳ないが、俺も何ミリか、いや、何ミクロンかはあの子の、強の父親だ。ゼロではない」という過去といふか、事情があるわけです。
ただ女性より男性の方が親になるのが大変です。子どもといっしょに育ってゆく感じがありますね。子どもが育つのに合わせて親になってゆく。子どものために、いろんなことを諦めてゆくといふことでもあります。ただま、それに伴うストレスもあるわけで、それが荒ぶる父親になったりします。
『オトコは遅々として』の主人公は、一見マイホームパパになり始めていますが、そうなり切れるのかな。まだ若いしこれからいろいろありそうです。もち小説ですから、主人公の名に恥じない暴れ方をしてもらわないと困るわけですが(笑)。
■寅間心閑 連載小説『オトコは遅々として』(第25回)縦書版■
■寅間心閑 連載小説『オトコは遅々として』(第25回)横書版■
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