岡野隆さんの詩誌時評『句誌』『月刊俳句界 2020年02月月号』&『角川俳句 2020年02月月号』をアップしましたぁ。『月刊俳句界』では中曽根元首相の俳句を、『角川俳句』では恩田侑布子さんの新連載評論を取り上げておられます。岡野さんは「文学はとても融通が利くジャンルである。俳句といった短い表現でも哲学や社会性を俎上に論じることができる」と書いておられますが、様々な社会的地位、様々なタイプの俳句を総合的に捉える視点はとても大事です。
文学に限りませんが、無理がないこと、矛盾がないことは理論における最重要の要件です。たとえば俳句を高踏的な表現として捉えてゆくと、お遊びの俳句をどんどん排除してゆくことになりかねません。しかしそれでは不十分なのであって、俳句がなぜお遊び文芸であるのかもちゃんと説明し尽くせるのが優れた理論というものです。小難しければ理論として高尚ということは決してないのです。
で、恩田侑布子さんの俳句理論はそういった意味で、矛盾とか切り捨ての非常に少ない理論です。実作においても理論においても、今の俳句界で最も優れた作家のお一人でしょうね。『角川俳句』の恩田さんの連載は楽しみです。こういった作家がたくさん出て来れば俳句界は自ずと変わっていくはずです。
■ 岡野隆 詩誌時評『句誌』『月刊俳句界 2020年02月月号』 ■
■ 岡野隆 詩誌時評『句誌』『角川俳句 2020年02月月号』 ■
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