金魚屋から『文学とセクシュアリティ-現代に読む『源氏物語』』を好評発売中の、小原眞紀子さんの連載小説『No.005 本格的な女たち』をアップしましたぁ。今月は月初めに『文学とセクシュアリティ』の特集を組んだので、小原さんの詩と小説が連続アップになりました。自由詩と小説を並べてみると小原さんのマルチジャンル作家ぶりがよくわかります。『本格的な女たち』は同窓会を舞台にした本格推理小説で始まったばかりですが、同窓会のいやらしい面がよく表現されています。
文学金魚新人賞の〆切(5月31日)が近づいています。詩でも小説でも応募される方は、将来作品を書いて暮らしていきたいという目標を持っておられると思います。簡単にいえば文筆を仕事にするということですね。一発軽―く100万部以上売れる本を書いて、その後は印税で悠々自適の生活を送りたいと思っている方は別ですが、たいていの方は仕事としてずっと書いていきたいとのではないかと思います。
仕事となると会社勤めのような出勤・退社時間の拘束はありませんが、基本的に毎日せっせと働くことになります。一番業態が近いのは小規模な世帯の職人さんかな。プロフェッショナル――つまり素人と比較すれば圧倒的な能力を持っていて、勤勉に働いている。ただ自営業でも作家は、クライアントからの注文にせよ、書き下ろしにせよ、内容が違う質の高い作品を次々作り出していかなければなりません。ネタを集め続けなければ作品がマンネリになってすぐ飽きられてしまう。
石川は俳句、短歌、自由詩、小説、戯曲、評論といった文学ジャンルを複数手がけるのは、マンネリに陥らないためにもいい方法だと思います。文学に限らず音楽でもファッションでも酒でもいい。本気で面白がって楽しんで、知識を溜め込んで積極的に調べていけば、物書きの場合、必ず本業にいい影響が出ます。小原さんは『詩人のための投資術』で現代の投資について書いておられますが、そこで得た知識はいずれサスペンス小説などに活かされるでしょうね。詩と小説を手がけ、『源氏物語』から仮想通貨まで論じられるなら怖い物なしかもです(笑)。
■ 小原眞紀子 連載小説『No.005 本格的な女たち』縦書版 ■
■ 小原眞紀子 連載小説『No.005 本格的な女たち』横書版 ■
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■ 第6、7回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項 ■
第06回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項です。詳細は以下のイラストをクリックしてご確認ください。
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