青山YURI子さんの連載小説『コラージュの国』(第02回)をアップしましたぁ。〝コラージュの国旅行〟の骨格が見えてきましたね。旅行代理店のヤドカリ女は『いくつかの国を生地のように選び、仕立てるのです。それは、ヴィンテージの洋服のようにあなたたちだけの一点ものでしょう』と旅の内容を説明します。世界を自在にコラージュしてゆくのです。
コラージュの国旅行プランの説明には、青山さんの肉体的な愉楽が表現されていますね。この作家は旅行が、コラージュが本当に好きなんだと思います。今の時代、地球上のどの場所に行ってもそこは情報的には既知です。しかし人間が精神内部でそれを取り合わせてゆくと思いがけない驚きが生まれる。大昔スキゾ(キッズ)という言葉が流行りました。ただそれはまだ頭の中の出来事でした。しかし青山さんはリアル・スキゾ・ガールだな。
石川は世界をパッチワークのように組み合わせてゆく創作手法は正しいと思います。恐らく現代では最も有効な方法だな。中心は空虚な方がいい。ただ求心力がなければ綺麗な球体(作品世界)にはなりません。思想から作品世界を生成してゆく方法とは逆の、カラフルな卵の殻のような作品世界から作家の思考(のようなもの)が浮かび上がってくるわけです。青山さん、現代作家であります。
■ 青山YURI子 連載小説『コラージュの国』(第02回) 縦書版 ■
■ 青山YURI子 連載小説『コラージュの国』(第02回) 横書版 ■
■ 第05回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項 ■
第05回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項です。詳細は以下のイラストをクリックしてご確認ください。
■ 予測できない天災に備えておきませうね ■