山際恭子さんのテレビドラマ批評『No.166 過保護のカホコ』をアップしましたぁ。日本テレビさんで水曜10時から放送されているドラマです。高畑充希さん主演で黒木瞳、竹内涼真、佐藤二朗、中島ひろ子、三田佳子、西岡德馬、平泉成、時任三郎さんらが出演しておられます。脚本は遊川和彦さんです。
山際さんは、過保護と箱入り娘は混同されやすいが同じ概念ではない、と論じておられます。箱入り娘は『世間知らずかもしれないが、過保護ではない。きちんと躾けはされているので、成人してからは意外なタフさを示す。豊かに育っているので金銭への執着もなく、わりと金欠に耐えたり、その気になると結構、稼いだりもする』ということになる。これに対して過保護に『非難や軽蔑のニュアンスが含まれるのは、それが弱さであり、ある種の貧しさを原因とする病いであるからだ』と書いておられます
過保護は都心部では少なく、首都圏なら鄙びた郊外、地方都市に多い。(中略)つまり核家族でなおかつ経済基盤が弱いという条件が、母子密着を避けられなくする。たいてい一人っ子であり、シッターや家庭教師など他人によるサービスを長時間受けさせる余裕はない。何から何まで母親が面倒見ることが一番経済的だ、と判断される層である。過保護は相対的な経済弱者、教育弱者である親が罹患する病いであり、子供の精神的な弱さという結果を例外なくもたらす。
山際恭子
必要十分な過保護と箱入り娘の分析ですねぇ。こういった分析から企画会議を開いてコンテンツの骨格を練っていった方がいいかもしれません。ドラマであろうと小説等々だろうと、コンテンツには筋が通っていなければなりません。もち筋を通さないという方法もありますが、これは高等技術です。基本を押さえなければアクロバットに挑戦してもあきまへん。
■ 山際恭子 テレビドラマ批評 『No.166 過保護のカホコ』 ■
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