外賀伊織さんの連載恋愛小説『ぐるぐる』(第10回)をアップしましたぁ。『ぐるぐる』もだんだんラストに近づいてまいりました。この作品、200枚ちょっとの中編(短編といってもいいかな)ですので、かなり内容が凝縮されている印象です。必要最低限度の人物の交錯と描写によって物語が進んでゆく。こういふところは純文学ですね。作家の方に物語を引き伸ばそうといふ意志がまったくなひ(爆)。
今回は栞ちゃんのお籠もりの回です。見事に引きこもっております。こりも繭から脱皮するための通過儀礼なのかもしれまへん。『栞は臨月のように大きなお腹をして、健一を体内に宿している自分を想像してうっとりした。もし健一を産み落としてしまったら、今度は自分の方が変わってしまうような気がして嫌だった。ずっと大きなお腹を抱え、健一を宿した臨月の姿でいたいと思った。栞はお菓子を食べながら、眠くなるまでそんなことを考え続けた』といふ描写はいいなぁ。甘さを描くなら、溶けちゃうところまで書かないとダメであります。
そんで外賀さんは『多摩川左岸』が完結し、『ぐるぐる』も完結間近なので次の作品のスケジュールを立てなければなりまへん。あ、露津まりいさんの『贋作師』も完結したので、次作の打ち合わせと出版作業を進めなければならんなぁ。不肖・石川、このGWが今年最後の飲んだくれweekになるやもしれませぬ(涙)。ま、夜になると、仕事しながらいつも飲んではいるんですけんど(爆)。
■ 外賀伊織 連載恋愛小説『ぐるぐる』(第10回) pdf版 ■
■ 外賀伊織 連載恋愛小説『ぐるぐる』(第10回) テキスト版 ■