小原眞紀子『文学金魚らじお Web3.0時代のコミュニティ(19) 感情対立の構図』をアップしましたぁ。前回の「感情的な知性」に引き続いて人間、特に男女間の感情対立についてのお話です。
SNSが普及して様々なコミュニティが生まれていますがトラブルも増えています。今のところSNS炎上は有名人にとっては話題作りの一貫で利益までもたらしたりしますが、一般人はそうはいかない。たいてい不愉快なだけ。そのため穏当なコミュニティでは当たり障りのない付き合いと発言が増えています。どっかでWin-Winにしないといけない感じですね。で、小原さんはそんなフリクション理解の前提として『文学とセクシュアリティ』の著者らしく、女性性と男性性の違いについて話しておられます。
女の人って自分を中心に世界が完結してるところがある。それが男から見ると社会性がないことにもなる。でも女性はそもそも社会性を持つ必要があまりない。男の人は広い世界で生きていてそこで勝てばいいけど、負けが込むぐらいだったら小さい社会で勝つ方が実は利口だってことになる。
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男性ってやっぱり社会的な動物。男同士の対立は社会構造の中での対立。完全に勝負がつかないと気が済まない社会構造の中で、勝ち負けが決まって自分が勝たなければ終わらないところがある。この競争心というのが実は社会構造を保ちより発展させていくエネルギーでもある。
小原眞紀子
こういった考察は男女の傾向(テンデンシー)でとりあえずのものです。小原さんはそれを『文学とセクシュアリティ』で、男性性と女性性のベクトルであるテキスト曲線で説明しておられます。純度100パーセントの男はいないし女もまた然り。男女性差に関わらず人間はすべからく男性性と女性性の両方を抱えている。それをうまく活用すればコミュニティ運営が殺伐とするか、過剰に穏当になるとか、両極分離を避けられるのではないかという議論です。
で、その例としてあげておられるのが現在進行中の自民党総裁選。党内選挙ですから血みどろの争いにはなっていませんが、それでも面白いことが起こりますねぇ。小泉進次郎さんは、やっぱスターだなぁと思いますぅ(笑)。
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