No.021【対話 日本の詩の原理】『戦後詩の終わり―谷川雁/堀川正美篇』(一 全二回)池上晴之×鶴山裕司 をアップしましたぁ。谷川雁篇です。谷川雁は自ら『工作者』と名乗り一時期労働運動に積極的に関与しました。戦後詩人の中で最も政治的な詩人なので、それゆえ池上さんと鶴山さんの対話も白熱しております。いいことです。対話は両者の思考がぶつかり合う瞬間がなければ面白くない。意見の対立がさらに新たな思考を生むのです。
初回の鮎川信夫篇からずっと、お二人は「今では○○さんの詩はあまり読まれていない」とおっしゃっています。出版状況を見るとそれは肯ける。戦後を代表する詩人の仕事の多くが一昔前に刊行された本でしか読めなくなっています。手軽に新刊本で入手できる詩人の本がほとんどない。ただ今活動している詩人たちにとってそれは他人事ではない。1980年代以降の自由詩は低調です。過去の詩人たちの仕事に比肩しているとは到底思えない。つまりこのままだと現存詩人たちの詩は過去詩人たちよりもさらに読まれなくなる可能性が高い。
戦後を含む過去の詩についての議論がないわけではありません。しかしたいてい単発的で底が浅い。詩に限りませんが現代と過去を結び付けるためには過去から未来に繋がる思考の土台がなければなりません。誰もが参加できる思考のパラダイムです。それを作るのがジャーナリズムの重要な仕事の一つです。池上さんと鶴山さんの【対話 日本の詩の原理】にはそれがあります。石川は池上・鶴山【対話 日本の詩の原理】が今の詩の世界でほとんど唯一のパラダイムであり本質的ジャーナリズムだと思います。
■No.021【対話 日本の詩の原理】『戦後詩の終わり―谷川雁/堀川正美篇』(一 全二回)池上晴之×鶴山裕司 縦書版■
■No.021【対話 日本の詩の原理】『戦後詩の終わり―谷川雁/堀川正美篇』(一 全二回)池上晴之×鶴山裕司 横書版■
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