ラモーナ・ツァラヌさんによるルチアン・ブラガ論と詩の翻訳、第二回をアップしましたぁ。今回はブラガの生涯と詩の世界を辿った評伝エッセイです。
ルーマニアでブラガは「国民的詩人」であるエミネスクに次ぐ存在として広く愛されているようです。エミネスクは誰もが暗唱できるほど親しまれている詩人で、ブラガは詩や哲学に関心を持つ人であれば必ず手に取る詩人らしい。朗読しても素晴らしいんでしょうね。ノーベル文学賞候補に何度も名があがったとも言われていますが日本ではほとんど知られていない。ラモーナさんの翻訳と紹介がその橋渡しになると思います。
ブラガは四歳まで一言も話さなかったそうす。「白鳥のように無口」ということは、色白の少年だったのかな、違うか(笑)。しかしある日突然言葉が溢れ出した。この「沈黙の時期」が彼の詩の独特なリズムや「沈黙」というモチーフの源泉になっているらしい。後年の神秘主義的雰囲気がありますねぇ。
ブラガは一九二〇年代から三〇年代の「大ルーマニア」誕生の高揚期に詩人・哲学者として頂点を極めた後、共産主義政権下では学士院を追われ大学教壇失った。再評価は一九九〇年以降のことで、今日のルーマニアでは紙幣(旧五ルイ紙幣)や学校の教科書にも登場するほど文化的な象徴となっています。政治闘争に邁進したのではなく、文学者として精神の戦いを貫いた。日本のプロレタリア詩や戦後詩にも通じますね。
「永遠は村で生まれた」という詩行はいいですね。石川、ルーマニアの村のことはぜんぜん知りませんがこのアルケーは世界共通だと思います。ルーマニアの子どもになって、夕暮に牧草地を見ているような気になります。ぜひご一読ください。
■『光の詩人―ルチアン・ブラガ』ラモーナ・ツァラヌ(No.002)縦書版■
■『光の詩人―ルチアン・ブラガ』ラモーナ・ツァラヌ(No.002)横書版■
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