No.022【対話 日本の詩の原理】『戦後詩の終わり―谷川雁/堀川正美篇』(二 全二回)池上晴之×鶴山裕司 をアップしましたぁ。堀川正美篇です。戦後詩を代表する重要な詩人の一人です。堀川が忘れられた詩人だと言うのなら、もっと多くの詩人が忘れられ、これからも忘れられてゆく可能性があるでしょうね。多くの詩人が堀川ほどの仕事を残していない。
文学に限らず何かを最初に始めた人は偉大です。戦後詩は鮎川信夫、田村隆一らの詩誌「荒地」の詩人たちが創始者です。現代詩は入沢康夫、岩成達也の詩誌「あもるふ」の詩人たちが創始者。これについては討議の始まりから区分され定義されています。詩は〝原理的に自由詩〟であり、その戦後の流れとして〝戦後詩〟と〝現代詩〟がある。戦前に長く〝象徴主義〟の時代があり〝プロレタリア詩〟や〝モダニズム〟の時代があったのと同様です。
石川が見ていても、過剰に〝現代詩〟の〝特別な響き〟にこだわっているのは詩人たちだけです。俳人や歌人は「昔は現代詩はスゴかったけど、今は見る影もないね」と言って、現代詩と区分するために〝自由詩〟と呼ぶことが多くなっています。詩人たちの方が後手に、後衛に回っている。なぜそうなのかも討議を読めば明快に理解できます。
池上さんと鶴山さんの対話もじょじょに現代に近づいて来ました。【対話 日本の詩の原理】では現存詩人は取り上げないルールですが、それでも今活躍している詩人たちへの言及が少しずつ増えています。詩史的整理を含め、ちゃぶ台をひっくり返すような議論、すなわちパラダイム転換を促す議論は続きます。そうでなければこういった討議、読んでも面白くもなんともない。何かを新しく始めるためには強い意志と勇気が必要です。
■No.022【対話 日本の詩の原理】『戦後詩の終わり―谷川雁/堀川正美篇』(二 全二回)池上晴之×鶴山裕司 縦書版■
■No.022【対話 日本の詩の原理】『戦後詩の終わり―谷川雁/堀川正美篇』(二 全二回)池上晴之×鶴山裕司 横書版■
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