山田隆道さんの連載小説『家を看取る日』(第12回)をアップしましたぁ。主人公新一の悩みは深いなぁ。家を継ぐ問題に子どもの進学問題、それにまつわるお金の問題、奥さんの苦悩など次々に問題が降りかかってきます。新一のお父さんは暴君的なんだけど、生活人としては理にかなっているとも言えます。しっかり地に足がついたお方ではあります。

 

主人公の新一は家業を嫌って東京に出て、好きな仕事を選んだわけです。まーこれって、文学で人生を棒に振る(?)少年少女の姿に重なりますなぁ(爆)。文学好きと言ってもだいたい大学時代までで、卒業と同時に〝生活〟の重要さに気づいて創作活動をやめてしまう人が大半です。残ったほんのわずかな数人が、いわば文学に取り憑かれて創作を続けるわけですが、社会的に成功して、その上経済的にもある程度の成功をおさめる人はほんの一握りです。たいていの場合、ふと気がつくと、しっかり地に足をつけて非文学的道を歩んだかつての友人たちの居場所から、大きく取り残されていたりします。

 

とは言っても人間は、他者との人間関係にがんじがらめになっている動物でもあります。好きなことを仕事にすると言っても、社会と縁を絶ってそれができるわけではなひ。抜き差しならない関係の中でそれをやってゆくのでふ。もちろんそこには仕事関係だけでなく、親や家族の関係も絡んできます。そのすべてを背負って仕事をしてゆかなければならない。石川、『家を看取る日』を読みながら、ガンバレー新一~、と思っておりまふ。

 

あ、現実の山田さんはしっかりしたお方です。なんせ文学金魚大学校学部長なんですから。J:COM関西エリアの『おちゃのこSai Sai』という番組にちょくちょく出演しておられ、日刊現代で「対岸のヤジ~プロ野球人物研究~」を連載しておられます。小説家でもあり、文学金魚好みの純文学的エンタメ小説の作家です。闘うお父さんなのでありますぅ。

 

 

文学金魚は『Web文芸誌のパイオニア~文学金魚大学校セミナー開催・新人賞支援プロジェクト』(クラウドファウンディング)を開始しました。今年は文学金魚でいよいよ文芸出版を始めます。それと同時に現在の、特に純文学にとってはとても厳しい出版状況を乗り切るための、文字通りの新たな出版システムを確立したいと思います。皆様のご参加をお待ち申し上げております。

 

文学金魚大学校セミナー(500dpi

 

 

山田隆道 連載小説 『家を看取る日』(第12回) pdf版 ■

 

山田隆道 連載小説 『家を看取る日』(第12回) テキスト版 ■