田山了一さんのTVドラマ批評『No.084 アルジャーノンに花束を』をアップしましたぁ。TBSさんで金曜日夜10時から放送されているドラマで、ご存じダニエル・キイスさんの名著です。『24人のビリー・ミリガン』の作者でもありまふ。多重人格障害といふ病理を世の中に広めたのは、ダニエル・キイスさんかもしれませんねぇ。『ビリー・ミリガン』以降、サスペンスドラマ、映画、小説の世界で多重人格障害が物語装置として多用され、今ではちょいと食傷気味になっているくらひです。

 

田山さんは『アルジャーノンに花束を』の原作について、「知性を獲得するにつれ、主人公の日記はみるみる変貌してゆく。そのテキストの変化こそがその小説の魅力であった。知性とは言語で表されると同時に、言語そのものであること。内面とはすなわちテキストであること。・・・そして最大の見どころは、むしろその知性を失ってゆく過程にある。知力は衰えながらあらゆる感情を包含し、言葉を超えた思想を抱えつつ滅びてゆく。涙なしには読めないのは結局のところ、それは極端化された私たち自身の生涯ではないか、と思えるからだろう」と書いておられます。必要十分な読解ですねぇ。

 

んでドラマですが、原作がテキスト的であればあるほどビジュアル表現は難しくなりまふ。でも主演の山下智久さんはとっても好演されております。原作を使用する場合、最近の映画・ドラマ界ではあまり内容に手を入れない(ビジュアル化のために内容を変えたりしない)のが一般的になっているやうです。役者さんの演技は難しくなっているわけですが、それだけに役者の力量が鮮やかに表現される秀作になるやもしれませぬぅ。

 

 

田山了一 TVドラマ批評 『No.084 アルジャーノンに花束を』 ■