金井純さんの『親御さんのための読書講座』『No.040 『やっぱり見た目が9割』 竹内一郎著』をアップしましたぁ。出版不況と言われて久しいですが、新書版のノウハウ本はけっこうな数が刊行されています。昔からこの系統の本はあったのですが、最近特に増えてきたやうです。ちっちゃな本屋さんに行けばすぐわかりますが、文学書コーナーなんて隅っこに追いやられています。雑誌とノウハウ本と参考書が本屋さんの売り上げを支えているのだらうと思います。
『やっぱり見た目が9割』といふ本を手に取ってお買いになる方は、やっぱり見た目を気にしておられるんだろうなぁ(爆)。見た目、確かに大事であります。でもま、それは初対面の時の印象ですね。一度しか会わないかもしれない営業マンやレストランのウエイター、タクシーの運転手さんなどは、相手に不快感を与えないような身なりでなければなりません。でも何度も会わなければならない人になると、人は見た目で判断できないということが、誰でも理解できるようになると思います。
だから『やっぱり見た目が9割』というタイトルは、反語にならざるを得ないですね。金井さんが書いておられるように、『「人」というものそのものが単独的な要素に集約できないことと同値なのだ』といふことです。不肖・石川、文学系の編集者ですから、人の身なりはあまり気にしません。でも文学者の場合、顔を見ればなんとなくその方のポテンシャルがわかります。特に男性の場合、年を取れば取るほど知性が顔にモロに表れるような気がします。ほぼ無名の初対面の作家と喫茶店で待ち合わせることもあるんですが、顔を見ただけでこの人は作家だとわかることもしばしばでありまふ(爆)。
■ 金井純 『親御さんのための読書講座』『No.040 『やっぱり見た目が9割』 竹内一郎著』 ■