鶴山裕司さんの『現代詩人論』 『No.013 極私と非私（詩）－朝吹亮二論（後篇）』をアップしましたぁ。後編では朝吹さんの第四詩集『密室論』から第五詩集『明るい箱』、それに最新詩集（第六詩集）の『まばゆいばかりの』を論じておられます。鶴山さんは『朝吹は〝密室〟の詩人であり、その詩は密室に入りそこから出るための軌跡だと言える。それ以外の夾雑物はほとんどない』と書いておられますが確かにそうですねぇ。朝吹詩は見事な純一性を保っていると思います。それにしても朝吹さんは美男子だな。ま、どーでもいいことですが･･･いやっ、どうでもよくないかっ（爆）。文学金魚、ヴィジュアル系ですからねっ。
今のところ文学金魚連載中の詩論は鶴山さんの『現代詩人論』だけですが、不肖・石川、編集者としてはこのような質の詩論が欲しいのであります。ただでさえ現代詩は難しい。詩のプロなら、なぜ難しいのか、その理由を明確にした上で、はっきりと自らの詩のヴィジョンを示していただきたい。詩の世界では作家は創作者と批評家を兼ねるのが普通です。創作の機微に精通しているのなら、他者の作品に対して優れた読解力を発揮できるはずです。逆に言えば詩の世界では、たいした詩を書けない作家は批評もダメだし、批評がダメな作家はたいした詩人ではない。少なくとも批評を書くのならプロの詩人の力を見せていただきたい。
ほんでこれも石川の編集者としての勘なのですが、鶴山さんは作家として質量ともに全盛期に入っていますね。いいことだ－。ま、文学金魚のためにずいぶん働いていただいていますが、もっとがんばって書いていただきたい（爆）。文学金魚のような新興出版では、鶴山さんのような全盛期に入った作家や、優れた新人の登場が不可欠なのであります。文学の世界は複雑なようで簡単です。要はいい作家が出ればよい。もちろん既存作家の皆さんの中からも、まだ世に知られていない才能やヴィジョンをお持ちの方を発掘したいと思いますぅ。
■ 鶴山裕司 『現代詩人論』 『No.013 極私と非私（詩）－朝吹亮二論（後篇）』 ■
