有富千裕さんの文芸誌時評 『No.001 Mei vol.1 創刊号』 をアップしましたぁ。この前金魚さん(齋藤都代表)に総評を書いていただいた、メディアファクトリーさん刊の女性向け怪談雑誌 『Mei vol.1 創刊号』の時評であります。東直子さんの 『イボの神様』 を取り上げておられます。
『イボの神様』 は、子供の頃、指にできたイボが取れるように神様にお願いした女の子のお話しです。彼女が大人になって、神様に祈ることを教えてくれたイノさんという女性に再び出会う。そこで 『祈る』 ということの意味が説き明かされていくというストーリーのようです。
東日本大震災以降、悲惨な現実をどう捉えるのか、どう認識するのかが、多くの人の心の中で重い課題になっているように思います。その中にはもちろん 『祈り』 も含まれているわけです。しかし日本人の場合、何に (誰に) 祈るのかが問題です。『Mei』 は女性向け怪談雑誌ですが、時代の重要な問題にも取り組もうという姿勢があるようです。
ところで歌舞伎役者の中村勘三郎さんが亡くなりましたねぇ。不肖・石川、歌舞伎座で何回か勘九郎時代の舞台を見たことがあります。確か『白波五人男』と、演目は忘れてしまいましたが世話物に勘九郎さんが出演されていました。
勘九郎さんの世話物、良かったですねぇ。この役者さん、小粋でお尻の軽い江戸の町人を演じさせたら絶品だなと思いました。ご冥福をお祈りします。といふか、もう勘三郎さんの舞台を見られないのかぁと思うと寂しいですぅ。
■ 有富千裕 文芸誌時評 『No.001 Mei vol.1 創刊号』 ■