齋藤代表と、田沼代理人その他お友だちとの決裂を回避するには。まとめ役を果たす一つの象徴みたいなもんとして、ヴィジュアルってのがあります。
文學金魚の総合的なコンセプトとして、ヴィジュアル性は大きいですね。そこだけは誰も異論がないみたい。
僕も会社で広報っていうか、編集や出版の真似事をやってますが、まあ、最近はカラー印刷の安くなったこと。紙でもそうだし、ましてやウェブではね。文章だけみっちり詰まったもんを読ませようなんて、無理な時代だし。
だけど時代のニーズとかだけじゃなくて、金魚屋周辺はもともとヴィジュアルにこだわる人が多い。齋藤代表がそうだし、詩人や俳人ってのも、そういうもんなんですか。若い人たちは言うにおよばず。
で、音楽、音楽って言ってるのは僕だけで。齋藤さんが言うには、音楽欄を作ってないのは、文学と有機的に結びつく切り口が、今のところ見つからないからだって。
文學金魚は何でもデパート式に集めようってんじゃない、と。いや、何でも集めるんだけど、趣味の悪いコレクションみたいんじゃ、困るそうな。
テレビだろうと、映画だろうと、「文学」にどう結びついているかってのが見えないと。
「文学」って、レトロな概念だけど、人間がいるかぎり絶対なくなったりしないから。形は変われど。
そう、形は変われど、なんですね。時代とともにどう変わってゆくか、わからないけど。変わらないイメージとしてテキスト性よりむしろ、ヴィジュアル性を掲げようっての。
文学はヴィジョンにあり、ってか。いいね! 連発よろしく。
その象徴の象徴として、サイト左上の「文學金魚」のタイトル。すごーく味のある字ですよね。アロン・サイスというニュージーランドのアーチストの書。日本人にない、新鮮さがある感じがしますよね。
アロン・サイスさんの本職は書家じゃなくて、陶芸家だそうです。今回、「文學金魚」というタイトル文字をお願いしたら、とってもノリノリになってくれて、金魚の絵まで描いてくださったそうな。
金魚屋プレスの出版物のロゴは、新しくそこから作られました。パソコンの前のよい子の皆さんは、フロントページ右上の「contact us」をクリックしてくれれば、アロン・サイスさんの金魚と電球(ナゼ?)のイラストが見られます。
また、
This is an order for
A company in Japan
と「文學金魚」のタイトル文字が紹介されている、アロン・サイスさんのブログ。
以下は、アロン・サイスさんの作品を扱っているギャラリー「トラッドマイスター倶楽部」のサイト。
おお。金魚のイラストがいっぱい出てますよ。「日本のお客様の書の作品要望から触発され描かれた」とのこと。感激です。
この「トラッドマイスター倶楽部」のサイトを眺めているうち、僕も陶芸に興味を持ってしまいました。自他ともに認める器用貧乏くんなんで、好奇心だけはすぐにくすぐられちゃうんです。
ちなみに「トラッドマイスター倶楽部」の小川嘉彦さんは、文學金魚のサイトを見てくださって、一番最初に感想を寄せてくださった方です。
なんでも、第一回のフロントインタビューをお願いした野田知佑さんのファンだそうで。学生時代に野田さんのエッセーを読み、「すっかり影響を受け、友人と三人でバイトを行い、資金を稼ぎツアーリングカヌーを2艇購入したのを思い出してしまいました。夜、友人の下宿先の前の小さな公園で届いたカヌーを街灯の下で組み立てた時の嬉しさはまだ忘れられません」とのこと。
早速、野田さん宛てにメールの部分を転送させていただいたそうです。ご縁ですね。
次回はそのフロントインタビューについて、おしゃべりします。