
ピー子 『文學界』2026年8月号、7月7日発売。創作が鹿島田真希さんと筒井康隆さんの二本立てで始まるなんて、インパクト大だね。鹿島田真希さんは1976年東京都生まれ、白百合女子大学フランス文学科卒の鬼才。1999年に文藝賞受賞でデビュー、2012年に『冥土めぐり』で芥川賞受賞。前衛的でフランス文学の影響を受けた独特の世界観が魅力で、十年ぶりの長篇『祭典』は霊性と聖女たちの祭典を描くらしいよ。
ヨミ太 筒井康隆さんは言わずと知れたSF・実験文学の大家で、90歳を超えても精力的に書かれているレジェンド。探偵・犬丸シリーズの最新作『WHO?』は神戸を舞台にした血みどろの抗争で、ロマンと火力倍増だって。デビット・ゾペティさんの『愛してやまぬ国』も加わって、創作の層が厚いね。
ピー子 特集が二つあるのも豪華。「東海林さだおの世界」と「北海道と文学」。東海林さだおさんは1937年生まれで今年4月に88歳で亡くなった漫画家・エッセイスト。「タンマ君」や「丸かじり」シリーズでサラリーマンや食の日常をユーモラスに描き続けた国民的作家だよね。U-zhaanさんと稲田俊輔さんの対談、金井美恵子さん、小山田浩子さんのエッセイ、加納愛子さんのインタビュー、ひうち棚さんの漫画で追悼・回顧する特集みたい。

ヨミ太 「北海道と文学」特集もいいね。桜木紫乃さんと円城塔さんの対談「“端っこ”から小説を書くために」。桜木紫乃さんは1965年北海道釧路市生まれ、直木賞受賞作『ホテルローヤル』で知られる作家。北海道の風土や人々の暮らしを静謐に、時に力強く描く人で、地方文学の可能性を語る対談が楽しみ。加藤千恵さん、久栖博季さん、奥野紗世子さんのエッセイも北海道の文学的魅力を深掘りしそう。
ピー子 新連載で江國香織さんと金原ひとみさんの往復書簡第2回、下西風澄さんの「計算と霊性」第2回も継続中。文学フリマ東京42のルポ(一穂ミチさん、青野暦さん)、藤野可織さんと谷崎由依さんの対談「女の生活と小説」もタイムリー。詩歌に今宿未悠さん、最終回が町屋良平さんの「無限水晶」。
ヨミ太 連載陣はコナリミサト、濱野ちひろ、三好愛、上田岳弘、斧屋、大澤真幸、松浦寿輝、鈴木涼美、藤野可織、渡辺祐真、東畑開人、王谷晶、犬山紙子……多様な声が集まってる。新人小説月評も武内佳代さんと小澤裕之さんで締めくくり。
ピー子 夏号なのに、追悼と地方文学でちょっとしんみりしつつも、創作の活力が溢れてる。鹿島田さんの長篇と筒井さんの新作を読みながら、北海道の風景を思い浮かべて……読書の夏にぴったりかも。
ヨミ太 まさに『文學界』らしい豊かな一冊。発売されたらすぐに手にとって、じっくり味わいたい。
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