星隆弘 連載評論『翻訳の中間溝――末松謙澄英訳『源氏物語』戻し訳』(第18回)をアップしましたぁ。「帚木」の帖の終わりの方の戻し訳です。これを原典と比べると末松謙澄さんの英訳の意図がわかってきそうです。
『源氏物語』がいつ完結したのかは諸説あります。おおむね西暦1008年頃には大部分が完成していたというのが通説です。源平争乱はまだ100年以上先で、藤原道長時代の平安王朝文化全盛期の成立ということになります。
言うまでもなく日本の物語文学は、中国渡来の説話文学等と、和歌の混交から生まれました。和歌からの物語発祥は『伊勢物語』が嚆矢と言っていいでしょうね。おおむね900年頃成立です。それから約100年で長大な『源氏物語』が生み出された。百年は長いようで短い。ある決定的な文化の種(核)が生じるとその生長は早いんですね。
■星隆弘 連載評論『翻訳の中間溝――末松謙澄英訳『源氏物語』戻し訳』(第18回)縦書版■
■星隆弘 連載評論『翻訳の中間溝――末松謙澄英訳『源氏物語』戻し訳』(第18回)横書版■
■ 金魚屋 BOOK SHOP ■
■ 金魚屋 BOOK Café ■