遠藤徹 連載小説『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』(第39回)をアップしましたぁ。VR体験が終わりました。楽しかったですね。すでにAIが文章から画像を制作してくれる時代になっています。動画の自動制作も間近です。文章を元にしたVRの自動制作ができるようになれば遠藤さんが『虚構探偵』で描いた小説体験も可能になるでしょうね。
小説は大団円に近づいています。それは実際にお読みになってお楽しみいただくとして、遠藤さんが書いておられるように漱石『三四郎』という作品が、ミルフィーユのように多層的なのは確かです。『物語の全体は、三四郎の美彌子への執着によって推進されている』わけですが叶わぬ恋が物語の多層化をもたらしている。漱石はもしかするとそれを描きたかったのかもしれません。
小説は作家が意識的に書く言語作品ですが、優れた作品は必ずと言っていいほど言語的無意識領域を含みます。それが名作における多様な解釈に繋がるわけですが、どー考えても無理筋という解釈は別として、言語的無意識領域がときおり言語化されて浮かび出ている作品ではそれを追うのが作品の本質把握です。VRによる読解は言語的無意識領域を絵に、動画にして気づかせてくれるかもしれません。
■遠藤徹 連載小説『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』(第39回)縦書版■
■遠藤徹 連載小説『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』(第39回)横書版■
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