Interview of gold fishes 第11回『観世銕之丞(かんぜてつのじょう) 伝統と現代(前編)』をアップしましたぁ。観世銕之丞家は観阿弥・世阿弥から続く観世宗家から、江戸宝暦年間に分家したお能の名家です。今回は当代の九世銕之丞暁夫(あけお)さんにご登場願いました。日本文化に興味を持つ人でも、お能はなんとなく敷居が高いと感じておられると思います。今回は銕之丞さんに、そのような点をふまえたうえで、お能の仕組みや魅力について存分に語っていただきました。
銕之丞さんは、『能というのは、ある程度古めかしい形を取っているから能だという部分がどうしてもあります。能以外の芸術でやれるのなら、わざわざ能でやらなくてもいいわけです』、『能の型は、やはり強固であればあるほど、良い』、『すべての表現は自分のものを押しつけてはダメなんです。送り手と受け手の間にあるものが、グッと立ち上がってきて動き始める。自分なんだけど自分じゃないし、お客様も演者を見ているんだけど、厳密には演者その人を見ているわけではない。そういう虚構が立ちあがってきた時に、芸術はすごく価値あるものになると思います』と、大変重要なことを語っておられます。銕之丞さんの言葉はお能のみならず、芸術全般にも当てはまることが多いと思います。
なおインタビューは金魚屋詩部門アドバイザーの鶴山裕司さんと、文学金魚で『青い目で観る日本伝統芸能』を連載中のラモーナ・ツァラヌさんに行っていただきました。鶴山さんは、『お能の世界に、銕之丞さんのような論理的で知的な方がいらっしゃることに、正直、驚きました』とおっしゃっていました。不肖・石川は前後編読みましたが、出色の出来栄えのインタビューになっていると思います。後編にはラモーナさんが登場します。お楽しみに~。
■ Interview of gold fishes 第11回『観世銕之丞(かんぜてつのじょう) 伝統と現代(前編)』 slide share 版 ■
■ Interview of gold fishes 第11回『観世銕之丞(かんぜてつのじょう) 伝統と現代(前編)』 テキスト版 ■