山本俊則さんの 『連載美術展時評』 『No.22 「具体」-ニッポンの前衛18年の軌跡』 をアップしましたぁ。1954 年から 72 年にかけて、主に大阪を中心に活動した前衛美術家集団の回顧展です。リーダーは吉原製油 (現・J - オイルミルズ) の社長で大阪財界人でもあった吉原良治 (じろう) さんです。具体は 70 年の大阪万博でもパフォーマンスを行ったそうです。知りませんでしたぁ。
前衛と聞くと、なんか理解しがたい作品が並んでいるイメージがありますが、具体の作家さんたちの作品は美しいですねぇ。抒情的と言っていい作品もあります。不肖・石川、美術にはど素人なので、山本さんのコンテンツを読んで感心することしきりです。また山本さんの文章はわかりやすいですね。作家について何も知らない人が読んでも、ひととおりの特徴が理解できる文章になっていると思います。
以前山本さんに、『知らないってことはコンプレックスになりますぅ』 と言ったら、『そりゃ知ってることが偉いって勘違いしてる人と話したからでしょ』 と笑っておられました。『じゃ、どしたらいいんですか?』 とお聞きしたら、『知ってたらそんなに偉いのかよ、今教えてくれって言えばいい。でも何事も、俺、それ知らないんだよね、ってはっきり言えるくらい基礎的を勉強しておけば、もっと楽になるだろうね』 というお返事でした (笑)。
■ 山本俊則 『連載美術展時評』 『No.22 「具体」-ニッポンの前衛18年の軌跡』 ■