山際恭子さんのTVドラマ批評 『 No.004 イ・サン 』 をアップしましたぁ。韓流ドラマですが、李朝の王様、イ・サンを主人公にした時代劇です。韓流ドラマらしく、ドラマチックな展開になっているやうです。
で、以前、山際さんは NHK 大河ドラマ 『平清盛』 を取り上げておられたのですが、こちらの方は、大河史上、ワーストなんとかに入ってしまふような低視聴率だそうです。これって解せないなぁ。時代劇ドラマって、権力闘争あり、そのあげくの合戦あり、恋愛ありの方が作りやすいわけです。『平清盛』 の元ネタである 『平家物語』 には、ドラマチックな要素がいっぱいです。でも低視聴率。なにかを決定的に間違ったんでしょうねぇ。
ドラマに限らないですが、小説とかもふくめて、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康なんかを主人公にすると (その周辺人物が主人公でもいいですが)、すんごく物語が作りやすくなります。劇的要素が豊富だからです。『平清盛』 が低視聴率である根本的な理由は、間違いなく脚本。権力闘争を描くのか、本家 『平家物語』 の主題である諸行無常を描くのか、はたまた平清盛の内面を描きたいのかはっきりしない。みんなが知っているステレオタイプな平家物語的要素を押さえて視聴率を確保して、その上で新しいことを試みた方がよかったのではと思ひます。ちょっと詰め込み過ぎなんだなぁ。
最近の日本のドラマって、「ちょっと考えすぎぢゃね?」といふ作品が多いように思ひます。なんでもアリだからドラマだっていふ原点に帰った方がいいかも。現実と比べて荒唐無稽でも、芯さえとおっていれば、ドラマはそれなりに楽しめるものでありますぅ。