池田浩さんの文芸誌時評 『No.001 小説NON 2012年08月号』 をアップしましたぁ。館淳一さんの 『奥様、セーラー服をどうぞ』 を取り上げておられます。館淳一さんは1943年生まれのベテラン小説家の方です。官能小説を数多く手がけておられます。
そうそう、『小説NON』 は祥伝社さんの刊行なのでした。小学館を母体とする一橋グループの出版社であります。HP をご覧になればわかりますが、祥伝社さん、なんでもアリの出版社さんであります。ちょっと意地悪な言い方をすれば、売れる本なら何でも手がけるといふ感じが漂っています。逆に言えば、祥伝社さんから厚遇されれば売れっ子作家、切り捨てられればもう売れない作家といふことになっちゃうでしょうねぇ (涙)。
でもま、ここのところ、考えものなわけです。石川は中小出版社の内情にある程度くわしいですが、中小って最初はとっても高邁な理念を掲げて出発しているわけです。それがじょじょに経済に押されてくる。売れなきゃど~にもならんといふところに追い込まれてきて、妙なことになってゆくわけであります。
その意味で、小学館一橋グループさんは、「出版で貧乏な思いをするのはいやぢゃっ!」 と大声で叫んでおられるようで好感が持てます。それにまあ、多くの中小出版社が辿る道は、金魚屋とは決して無縁ではないわけで、理念と経済のバランスは大問題でありますっ。今のところ金魚屋協力スタッフの尽力のおかげでコストを最少限度に抑えていますが、いずれもっとマクロなバランスを考えなければならない時が来るでしょうねぇ。
■『No.001 小説NON 2012年08月号』 URL■