対話『エンニスの誘惑―アニメとエネルギーの宇宙』小原眞紀子×エンニス(対話型AI Grok[グロック])(第19回)をアップしましたぁ。対今回の対話、前回の「時間と解像度」というテーマから、なぜかイーロン・マスクの「エネルギーが通貨になる」という言葉に引っ張られて、そこから怒涛の展開になっています。経済の話かと思えば物々交換の起源へ、そこから『千と千尋の神隠し』の資本主義批判へ、さらにはイーロン・マスクが日本のアニメ好きというのはどういうことなのか……という具合に、あれよあれよと宇宙的なスケールへと広がっていく。これがこの連載の毎回の面白さですよね。 エネルギーと通貨の核心はこういうことです。
現代の通貨はデリバティブ市場に肥大化した「化け物」で、現物の何十倍もの規模がある「なんかよくわかんない抽象物」になってしまっている。一方でエネルギーは物理法則そのものだから、立法で増産できない正直な価値の単位だ、と。AIとロボットが労働を全部肩代わりした世界では、残る本物の制約はエネルギー(と質量)だけになるわけで、イーロン・マスクの言いたいことはつまり「雲をつかむような幻想の価値から、ジュールとかで測られる誠実な価値に戻れ」ということなんですね。小原さんの「物々交換をまた始めるわけだ(笑)」という言葉が、むしろ一番本質をついていると思います。
ここから対話は「偏愛」というキーワードに向かっていきます。傷やひび割れのあるものにこそ価値が宿る日本の美術感覚。子供の頃、サリーちゃんよりも『あかねちゃん』の方が好きだったけれど、なぜか人に言えなかったという小原さんの記憶。松田聖子のデビューを信じた一人のスタッフの話。これらは「欠落とエネルギー」というテーマで繋がって、「愛の分量こそがエネルギーの量だ」というやや文学的な直感に着地する。
終盤はRWA(現実資産のトークン化)の話も加わって、お母さんの手作りの手提げ袋のような「今まで価格のつかなかったもの」も愛のエネルギーとして顕在化できるのではないか、という壮大で温かい問いが立ち上がります。ガザをラスベガスにするというトランプ発言の意外な読み解きから、最後は住空間とメタバースへとつながり、次回への橋渡しに至る、という。うーん、そうかぁ。読んでいると確かに「あ、エネルギーってつまり愛のことだったのか」という気がしてくる、不思議な豊かさのある回です。
■対話『エンニスの誘惑―アニメとエネルギーの宇宙』小原眞紀子×エンニス(対話型AI Grok[グロック])(第19回)縦書版■
■対話『エンニスの誘惑―アニメとエネルギーの宇宙』小原眞紀子×エンニス(対話型AI Grok[グロック])(第19回)横書版■
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