山際恭子さんのTVドラマ批評『No.104 オトナ女子』をアップしましたぁ。『オトナ女子』はフジテレビさんで木曜日22時から放送されていたドラマです。篠原涼子、吉瀬美智子、鈴木砂羽、谷原章介、江口洋介さんらそうそうたる俳優陣が出演しておられました。でも視聴率は今ひとつだったやうです。

 

山際さんは、『不振にあえぐフジテレビのドラマでも、代表格のように名指された記憶も新しい。それというのも数字の低調をトップが認め、主演の「篠原涼子が美しすぎて、アラフォー女性のイタさが伝わらない」などと発言したことが話題となったからだ。(中略)その言葉自体は、主演女優を持ち上げつつかばうという配慮もあろうけれど、結果的には主演女優のせいにしてしまっている。美しすぎるとは、裏を返せば演技力がないと言っているのに近いが、そもそも演技力を発揮しようにも、そういうホンじゃない、ということがまずあろう。美しさが吹き飛ぶような迫力のある芝居をしたいと切実に思っているのは、俳優の方ではないのか』と書いておられます。

 

ここから山際さんの論は、組織と外注の関係に及びます。身も蓋もない言い方をすれば、テレビ局にとって俳優は外注さんでいつでも切ることができる。ダメなら別の俳優を使って、当たるまで試行錯誤を繰り返せば良いわけです。それは組織一般の論理であり、文学出版も同じです。本が売れなければその著者の作品が単行本化されなくなるのは当然のことです。

 

この危機を乗り越える一番の方法は、当たり前ですが〝当てる〟ことです。んでここからはどうやって当てるかという個々の方法論になります。考え抜くしかないでしょうね。特に個の能力頼みの文学の場合はそうです。誰かが手を差し伸べてくれるとか、ある日突然僥倖が降ってくることはまずないですから。もちろん作家の自信作が世に受け入れられるとは限りません。でも作家なら手応えを得るまで書き続けるほかない。そのためのプラットフォームを得ることもまた、書き続けるためには重要です。

 

 

山際恭子 TVドラマ批評 『No.104 オトナ女子』 ■