山本俊則さんの美術展時評『No.042 フェルディナント・ホドラー展!』をアップしましたぁ。フェルディナント・ホドラーはスイスを代表する国民的画家です。ちょっと前になりましたが、日本で初めて大規模な回顧展が開催されました。象徴主義(サンボリズム)の画家としても有名です。

 

ホドラーには『オイリュトミー』(よきリズムあるいは調和あるリズムの意味)と呼ばれる連作絵画があるのですが、それを後に『平行主義』(パラレリズム)と呼ぶようになります。『わたしは、あらゆる種類の反復を平行主義(パラレリズム)と呼ぶ。わたしたちがしばしば自然のなかで事物の魅力をもっとも強く感じるとすれば、それはつねに統一の印象である』とホドラー自身が語っています。

 

山本さんはホドラー作品とパラレリズムについて、『ホドラーが平行主義(パラレリズム)を見出した頃の絵には、東洋を感じさせる作品が多い。同時代人でホドラーとも交流があったウイーン分離派を代表する画家、グフタフ・クリムトとも共通する中近東からインドにかけての東洋的イメージである。・・・それはもはや古典的な意味でのヨーロッパ的(キリスト教的)絶対神性ではない。人間が風景(世界)の一部に含まれるような汎神論的原理である。マラルメが地上の事物に神の意志を見出そうとして果たせず、苦悩の果てに行き着いた〝無(リヤン)〟にも通じる原理だと言える』と批評しておられます。じっくりお楽しみください。

 

 

山本俊則 美術展時評『No.042 フェルディナント・ホドラー展!』 ■