田山了一さんのTVバラエティ批評『No.051 BAZOOKA!!!(バズーカ)』をアップしましたぁ。田山さんは『正直、BSスカパーでこんなに面白い番組が作れるとは思っていなかった。ちょっと前までのスカパーのオリジナル番組は・・・見ていられないほど素人臭くてつまらなかったのである。これじゃあみんな地上波を見るわけだと思っていたのだが、BAZOOKA!!!のような番組が出現するとその関係は逆転するかもしれない』と書いておられます。不肖・石川もそう思いますですぅ。
BAZOOKA!!!、まぢ面白いです。アンダーグランド感いっぱいの番組なのですが、ときおり表社会でもこの番組が話題になりますね(爆)。鬼束ちひろさんや日本一有名になったゴーストライター・新垣隆さんが、騒動の後初めてテレビ出演されたのがBAZOOKA!!!で、ネットニュースなどで話題になりました。んでこの番組を見て、田山さんは表情報と裏情報について批評しておられます。
田山さんは『真偽不明の情報が当事者や関係者によって語られれば、それはもはや裏情報ではなくなる。・・・ではそれによって裏情報が消え去るかといえば、そうではないだろう。裏情報はまだ語られていない情報として残るはずである。BAZOOKA!!!を見ていると、その仕組みが手に取るようにわかる。裏情報が表情報として語られるとき、それは表側に出し得るための操作を経ているのである』と書いておられます。
また『人間存在は、表と裏が渾然と一体化した球体のようなものである。・・・情報化時代は、どのような人間・組織にも裏表の顔が混在しているのであり、それを総体的に認識把握することを求めているように思う。・・・地上波テレビのバラエティには基本的に、表の顔しかない〝いい人〟たちが出演して、たわいもない〝裏情報〟を小出しに披露する。この仕組みを逆転させたのがBAZOOKA!!!のコンセプトだろう』とも批評しておられます。
人間は自分にとって都合のいい情報を集めたがる(惹きつけられる)わけですが、表・裏情報を含めてある対象を総体的に認識するのが情報化時代の知性の在り方でしょうね。ネットを含むメディアの多様化は急速に進んでいるわけですが、それは間違いなく人間精神(知性)の変化と同期しています。どの時代でもそうですが、新しいメディアは新しい知性を生み出すのであります。
■ 田山了一 TVバラエティ批評『No.051 BAZOOKA!!!(バズーカ)』 ■