こんちわーわんわん。りょんさんですー。
唐突なんだけどさ、岸田さんて意外とやることやってんじゃん、とか言ってるのをどっかで見かけてさ。りょんさん、わりと素直だからさ、なんかそうかも、って思っちゃったんだよね。ガソリン代とか電気代とか、いちおう最低限のコントロールができてる、って。よその国はめちゃくちゃインフレだけど、日本の物価も高い高いと言われながら、それほどでもなく押さえ込んでる。日本だけが通貨安で、って言うけど、それで困ってるってよりさ、今のところは安定してる唯一の国ってことになるのかも。
そう考えると、国のトップっていうのは大変だよねえ。今まで通りにやれるのは当たり前、普通以上にやれていることも評価されず、よその国に比べてこんなところが足りない、あんなところが足りないって言われるばっかりだもんね。アベノミクスみたいな劇的な変化をもたらすか、それもそのときはあんまり褒められなくてさ、やめてみれば意外とよかったよね、ってぐらいの言われ方だもんね。
そこまでわかってるなら、岸田さんのことも認めてあげればいいんだけどさぁ、なんかアメリカ行って演説するんだーwwとかって言われると、そんなことやってる場合かってツッコミたくなるし。やることはやってるかもしれんのだけど、何となくおさまってんのは別に岸田さんのおかげって気がしない、と、なっちゃう。
たしかに支持率なんていうのはいかんともしがたいものでさ、菅内閣のときだってずいぶん支持率が下がってたけど、実際にはメディアでコントロールされていた部分もあるし、まぁ我々国民も見るべきとこ見てなかった。それを考えると、支持率なんか気にしません、てのは傲慢なようでいて、ある意味、当然なのかもしれない。特に、本当にやることやってるならさ。
そう、支持率はどうしようもなくて、政局も結局、自分ではコントロールできないのだから、与えられた時間、自分がやるべきことをやるだけだというつもりだったら、それはやっぱり結構、立派なことだと思う。そしてああいう立場に立てば、誰もがそんな心境になるんじゃないか。まあそれにしたって、もうちょっとましなことを、と思う部分はさておいて、政局はいかんともしがたいのであるならば、そちらから目を転じるとして、じゃあ次は誰がやるのさって話だよね。
日本は議院内閣制だから議会との兼ね合いで、トップの寿命は伸びたり縮んだりする。大統領制なら議会とは無関係にトップは4年なら4年の任期を勤め上げる。よくも悪くもそれまでの間、じっと国民も我慢するっていうのは一つの考え方かもしれないね。仕事をしてる最中にしょっちゅう評価というか、足引っ張りが入るっていうのは落ち着いて業績を上げられないかもしれない。日本では、どんな業績を積むのやら、ではなくて、業績を積む努力をしてるのかって疑いの目でずっと見続けるわけだ。降りる瞬間まで。
だから、次は?次は?ってばっかり言うのは無駄なことかもしれないんだけど。ま、それら馬鹿げたことを乗り越えて大仕事を残すのが大宰相かもしれないんだから、国民としてはくだらないなんて物分かりのいいことを思わずに、次は誰?と言い続けるのが正しいんだろうね。さて、次は誰だろう?
ここへきて高市早苗氏の芽が出てきたようで、喜ばしい。仕事ができる人なら他にもいるかもしれないけど、どこまで支持率が落ちるかわからない中で、やはり相当に目先を変えなければ選挙を戦える内閣にはならない。小池百合子氏の例から見てもわかるように、女の政治家は票を積み重ねる上で爆発的な瞬間風速が生まれるってことはある。特にその女性が知性派ならその確率は高い。
初の女性宰相というとセンセーショナルだけど、実際にそれが生まれるのは、もはや性別どころじゃないってほど追い詰められた自民党から、ぽろっと出るものかもしれない笑。そうなると高市早苗の目はある。そしてやはり、ここへきて女性票を見込めるというのもすごく大きい。
マスコミは決して認めようとしないけれど、岸田内閣の支持率の低下はLGBT法案成立あたりから顕著になっている。そして特に女性の支持率が落ちているのもまた確かなことのようだ。実際、LGBT法の成立には随分な違和感がある。LGBTなんて、たいしたものじゃない、くだらない冗談みたいなことだと言って捨てられる男の人の票はそんなに影響しないかもしれないけれど、どうにも筋が通らないことが平気で通ってしまったことについては、あんまりくだらなくない気がする。
夫婦別姓すら通らない、妊娠中絶薬は切実な当事者である女性の手になかなか渡そうとしない、そういったことすべて「保守的な国なのだ」の一点でかろうじて納得してきたのに、LGBT法のような破壊的なものを突然通してしまうのは、やはり解せない。男社会の中で生きづらい、弱者の男がいるのはわかるけど、だからといって育児や介護みたいに、それをまた女性に押しつけていいものなんだろうか。その不満を口にすることにもモラハラが加えられる現状では、女性たちとしては漠然とした政治不信を抱えるしかなくなる。
そして自民党にとってより深刻なのは、このLGBT法が保守層の不信を買っていることだ。マイノリティの人権といったキレイごとが通らなくなっている。さらに減税といったパワーワードすら全然効いてない。これは異常事態と言ってよい。岸田さんは支持率そのものについては平然とした顔をしているようだけれど、この内実についてはかなり苦しんでいると思う。
自民党の悶絶からぽんと出るかもしれない初の女性宰相に期待することは、何といってもコモンセンスだろう。女性ならではの、とかいう恐ろしい感覚はやめてもらいたい。それが正しい。高市早苗さんなら、バランス感覚も政治センスもコモンセンスの域に達していると思う。
ここへきて業績を再評価され、カムバックの期待が高い菅さんは、ぜひともあまりご高齢にならないうちにその第二次政権を見たいけれど、やはりここまで支持率が落ちた後、菅さんを選挙の顔にすることは難しいだろう。それ以外の候補者は、ほとんど国民に知られていなくて地味すぎる、あるいは知名度は高いけれど、およそコモンセンスがない、経験不足に感じる、そんなこんなで超短命に終わるかもしれず、選挙を意識するとなおムリ、といった具合。
急に他の女性政治家を持ち上げてみたり、また高市さんの勉強会に文句を言ったりという動きがあるのは、脅威を感じている証拠だろう。高市早苗には「女性ならではの」といった枕詞がおよそ似合わない。つまりは宰相になってもなんら異和感がない、ごく自然な政権交代となるだろう。一方で、男性の政治家と同様に敵が多い。また女性としての立ち位置を利用し、紅一点的に男性の組織に入り込んで徒党を組むのに不慣れだ。だから今のところ第一候補ではなくワンチャンあるかも、というにとどまってはいる。
しかし今回の支持率の低下は、自民党の存亡の危機とも言えるものだ。それはあの総裁選で一番コモンセンスがありそうに見えた岸田さんの思想のない、保守とも左派ともつかない張り子の虎ばりの首振りが、ある意味、これまでの自民党政治の戯画のようなパフォーマンスに見えてきたことにある。長い歴史を持つ組織特有の嗅覚が果たしてウルトラCを実現するか。ちょっと見ものかもね。
りょん
■ 金魚屋の評論集 ■
■ 金魚屋の本 ■
■ 金魚屋 BOOK SHOP ■
■ 金魚屋 BOOK Café ■