こんちわーわんわん。りょんさんですー。
いや、YouTuberの皆さんがコーフンしてるなー。てか伝説の「疑惑の銃弾」を凌ぐ週刊文春のスクープ、後追いも受け皿もネット以外にないからね、今のところ。とりあえず興奮するしかないか。でもまぁ、それでいいんだと思う。うっかり後追いもできないような事件だから、文春さんだって積み上げてきたんだろうし。
概要をまとめると、岸田首相の右腕(というか岸田さんの方が左腕かなんか?)といわれる内閣副官房長官の木原さんの今の奥さんが昔、元旦那を亡くした事件で、それがどうやら自殺ではなく、他殺らしい。奥さんもその件で再捜査の取り調べを受けていたんだけど、なぜか警察の捜査が突然、打ち切りになった。論点は2つ、もし他殺なら犯人は誰か、そして再捜査の打ち切りに政界の圧力が加わってなかったか。
こういうときにありがちな、アタシはこれ知ってた、ボクはこれわかってた、の文脈に乗っかるとさ、りょんさんはずっと木原さんてカッコいいと思ってたよ(爆笑)。若い頃はもっと、って言われてるけど、今だって十分カッコいいよね。これ以上、線が細かったら政治家としてなお軽薄に見えるだけだしさ。そんでもって奥さんもすっごく綺麗。品も良さそうで、やっぱ銀座のナンバーワンは違うよねー。
で、今週の週刊文春、前回トーンダウンしたので、尻すぼみかって言われてたけど、りょんさんはまぁ、そんなことないと思ってた。何年もかけて追っかけたそうだし、始まればさらに情報が集まってくるものだ。素人じゃあるまいし、簡単には終わるまい。生兵法は怪我のもとって言って、中途半端にやればかえって危なくなる。次々に繰り出せば訴訟リスクはむしろ減っていくって、そんなことマスコミ人だったらわかってる。
それで今回、捜査にあたった佐藤さんという捜査一課、殺人事件専門の元刑事が、過去の取り調べの詳細をすべて語る長い記事になった。警察庁のトップがあらためて「事件性はない」と言ったことで頭にきて、全部話すことにしたんだって。あの『踊る大捜査線』での現場とトップとの軋轢って、絵に描いたようにあるんだなぁ。
そんでもって、続いて佐藤さんの記者会見があったんだけど、これがまぁ予想外で、これはこれで面白かった。週刊文春の記事の鬼気迫る緊張感、そういうのが肩透かしっぽく抜けちゃって、なんか、なごやかだったなー笑 。木原さんにプレッシャーを与え続けるんだったら、この記者会見やらなかったほうが…とも正直思ったよ。
だけど、よくよく思い返したらさ、この佐藤さんという人は捜査一課、殺一のレジェンドって呼ばれていた元刑事で、誰でも彼でも落としちゃうってスゴ腕なんだよね。そんでもって守秘義務違反、地方公務員法で告発(結構、重罪)されるのは覚悟の上での会見なわけだ。だというのに、そのおしゃべり(語りというより喋り)を聞いてると、なんかすごい脱力感。これは退職して気が抜けたってこと? いやいや、もしかしてスゴ腕っていうのはむしろ、こういうもんじゃないのか。(『刑事コロンボ』のテーマが流れる。)
それにさ、よく聞いていると、かる〜い喋りの中に結構、注目すべきことあったよね。木原さんが警察からの帰りのタクシーの中で、奥さんと話してるドライブレコーダーがあるんだけど、その内容自体、証拠になんかならないよ〜と佐藤さんは言いながら、「木原さんて、奥さんのかつての愛人Yさん(事件現場に呼ばれた)のことを知ってたんだよね〜、それってびっくりだよね〜」とか。それに、週刊文春の記事が出てから捜査一課の後輩たちが全然連絡して来なくなったとか。それって警察上層部から口止めの圧力かかってるってことだよね。確かにさ、今の焦点は17年前の事件うんぬん以上に、木原さんと警察上層部との関係にあるんだよね。
りょんさんはさ、週刊文春の記事を読んだとき、覚悟を持って仕事をするプロがまだいるんだと思って、すっごく感動した。だけんど、そもそも長い間、覚悟を保ち続けるモチベってのは、実は怒りじゃなくて優しさなのかもね。佐藤さんは記者会見でずっと、被害者の家族がかわいそうだって言ってた。現場の人が頑張る気持ちって、突き詰めればそこかもしれない。内部告発は無罪だって理由は、救われる人がいるからでしょ。もし「内部」が日本国そのものなら、訴える先は文春ぐらいしかないじゃんか。
まぁ木原さんには何の恨みもなくてさ、カッコいいじゃん、とか思ってるだけなんだけど笑。ほんでこの殺人(たぶん)事件、木原さんと直接の関係はない。この奥さんと木原さんが結婚したのはこのずっと後だ。なのに、なんで「木原」事件と呼ばれるかというと、わたしたちの関心が、この事件の犯人が誰かということ以上に、もしかして木原さんによって捜査が妨害されたのではないか、というところにあるから。そして警察庁長官もマスコミも皆が口裏を合わせているように思える。その「組織」の恐ろしさが、わたしたちを今、苛んでいる。わたしたち庶民への優しさがあるなら、この社会不安を取り除いてほしい。
佐藤元刑事も社会組織の一員であるわけで、文春の取材に対して最初からすんなり応えてはいない。「昨年退職したのでもう勘弁してくれ」と言っていたという。それが、警察庁長官によって全部なかったことにされようとした途端、気持ちが変わった。昨今、人々は自分の利害によってのみ動くようになっている。マスコミとか教育機関とか、特有の倫理や理想があるはずの「組織」もそうでなくなっている。そしてそれが当たり前だと思わされている。だけど、やっぱり人はそれだけで動くわけじゃない。
利害って、生命活動や社会活動の継続のために計算されるものだから、活動の意義そのものが失われるんだったら、そもそも意味ない。「プロフェッショナルの定義は損得勘定抜きに努力できる人のことだ」と聞いたことがある。それは損をしているようで、実は最も有利な、幸せなやり方ではないか。だって仕事をしている時間そのものに最高の価値があると思えるなら、自分の人生の時間を一瞬たりとも無駄にすることがないわけだし。
人も羨む偉い立場にある人、この警察庁長官とか、内閣官房副長官の木原さんとか、それに岸田首相も、自分の仕事が掛け値なく楽しいんだろうか。いずれもあまり幸せそうに仕事をしているように見えないけど。彼らが悪人か善人かなんて、考えてもしょうがない。知性がまったくゼロというわけもなし、ならば身近に付き合えば、いいところも愛すべきところもあるに決まってる。だけど、本物のプロとして面白く仕事を突き詰めるメンタリティがなければ、人は憂さ晴らしをする動物だから、そこに非難を受ける隙ができそうだ。
そんで佐藤元刑事によると、殺人の実行犯は木原さんの奥さんではないらしい。それはりょんさんも思っていた(アタシも思ってたんだけど〜爆笑)。いやマジ、男の人にはぴんとこないかもしれないけど、非力な女性が男性に対して武器を振るって殺すのは、すごくハードルが高い。もし武器を奪われたらと思うと、ピストルでもでないかぎりムリ。そもそも子供の頃からのプロレスだの取っ組み合いだのという疑似暴力の遊びをしてないから、力での制圧のイメージが湧かない。イメージできないことは人間、実行できない。ましてや美人さんだ。美人は暴力的犯罪を起こさないと決めつけるのもなんだが、実際の受刑者の面々を知ってる人に聞けば、そう言うだろう。なにせ美人は例外なく華奢だ。華奢な人は腕力になお自信がないし、美貌という武器で世を渡ってきたのだから、それを生かすことに気が向く。詐欺とか、男に頼み込むとか、さ。差別とかルッキズムとかじゃなくて実情ね。
で、奥さんが殺人を犯してないなら、木原さんは警察に圧力をかける必要ってなかったんじゃね? と考えると、もうちょっとこの件は奥が深いんじゃないかな。もしそこへフォーカスしていくなら、やっぱりこれは、わたしたちにとってはだけど、「木原」事件かもしれない。
奥さんは美しいけれど、いや美しいからこそかな、亡くなった元旦那さんのことも、浮気相手のYさんのことも、あまり真剣に愛していたようには思えない。そんな彼女が、自分が疑われても隠し続ける真犯人って、と考えると、皆の想像するところは一致するのかな。ただそのZさんが週刊文春の取材で応えている言葉使いは、ちょっとカタギらしくない。表向きとのギャップがある気がする。そして亡くなった元旦那さんも、浮気相手のYさんも、いわゆる反社組織に関わっていて、覚醒剤の常習者だったという。
もちろん奥さんまでそんなだった証拠はないし、そして木原さんが夜の店でモテモテなのはわかるけど、ただ坊ちゃん育ちの政治家が、そういうところになんで自ら関わっていったんだろう。芸能人の陣内さんですら、ワイドショーのレポーターに突撃されたとき「不肖・陣内、さすがに銀座のお姉ちゃんに手を出したらどんなことになるかわかっております」と名回答をしたぐらいだ。ナンバーワンですごい美人なのはわかるんだけど、二階さんに怒られても別れなかったのは、単なる男気だったのか。今の木原さんは愛人A子さんと過ごす時間の方が多いようだし、すべて男と女のことから生じただけなんだろうか。
まだ若い木原さんが、時の総理の意向を左右できるっていうのも、単に岸田さんが無能という以外に何か理由があるような気もする。だいたい木原さんがほんとに有能で、良い法案が次々通ってるというなら、多少ヘンなことがあってもスルーしたくなる、りょんさんも。そこが安倍さんとは違うんだよねえ。意味不明の法案、頭の悪い検討事項ばっかりだし。そして宏池会っての、なぜか納税者でなく海外に顔が向いてる。そこと例えば統一教会、覚醒剤、反社組織との関わり、そんなことまで見えてきたらと、わたしたちは怖気を震ってる。
偏差値に自信のない首相が、おっちょこちょいで要領いいだけの役人出身者に丸投げした空っぽ内閣って、そりゃひどい言い方だと思うけど、もしそんな評価が当たっていたとしても、安倍さんが生きてる間だったら何とか務まったと思う。安倍さん亡き今、老害とか呼ばれてる人たちの良識の方がまだマシなんじゃないか。お爺さんたちが従来のようにヒソヒソ密談して、この張子の虎の頭をすげ替えてくれるんだったら、17年前に誰が誰を殺したんでもいいや、って。種雄さんのお父さんには本当に申し訳ないけど、こんな状態が続けば、わたしたちの大勢はいずれそんな気持ちになっちゃうかもしれないなぁ。
りょん
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