小原眞紀子さんの連載小説『幕間は波のごとく』第17回をアップしましたぁ。金魚屋から『文学とセクシュアリティ-現代に読む『源氏物語』』を好評発売中の小原さんの連載サスペンス小説です。中年に差しかかった姉妹を主人公集団にしたサスペンス小説です。
主人公の楡木子は事件の本丸である病院に期せずして入院することになりました。そして自身で調査を開始する。ただこの病院が本丸かどうかはわかりません。『幕間』、今までとはちょっと違うサスペンス小説です。普通のサスペンス小説とも明らかに違う。楡木子はずっと緊張にさらされているわけですが、その原因あるいは要因を探ること自体が小説の向かう方向です。そして初めてそこでいわゆる〝犯人〟と覚しき人が明らかになるんでしょうね。
小原さんには再生医療の第一人者・上田実先生のインタビューも行っていただきましたが、先端医療にもご興味があるようです。小説はマスの興味、欲望を捉えたものでなければ面白くならないところがあります。現代社会では医療がその大きなポイントです。人生100年時代が間近に迫っているわけですから。つまり60歲、65歲で仕事を辞めてもあと3、40年の時間が人間にはある。今までは20から60歲くらいまでが人間の実質的活動期間だったわけですが、気力体力があればそれをもう一回繰り返せる。実際、2回目の活動期間で頭角を現す人も出てくるでしょうね。医療の世界、ネタの宝庫です。
■ 小原眞紀子 連載小説『幕間は波のごとく』第17回 縦書版 ■
■ 小原眞紀子 連載小説『幕間は波のごとく』第17回 横書版 ■
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