こんちわん。わんわん。りょんさんですー。
暑くなってきたねー。参院選も近づいてきた。なんとなく政治家の皆さんがお尻フリフリしてるよね。ナニが岸田トークンだーって思うけどさ笑 そんなことする前にやることいっぱいあるべや。そもそも日本の仮想通貨税制はめちゃくちゃだし、スーパー行ってみろや、このスタグフレーションどうするよ、なぁ。
だけどまぁ、盛り上がってるのはいいことだ。何もないよりはね。思い出の夏になるといいねえ。コロナも感染者数はともかく、雰囲気的には落ち着いてきたしさ。その、落ち着いてきた感を演出するのも、選挙にとっては大事なんだろうね。しかし岸田さんの支持率、この数字ってなんか高すぎるなぁ。ヘンなの。マスコミと仲良しなのかなー。
そうそう、あのガーシーさんも参院選に出るそうな。ガーシーchでやっと出馬宣言をしたんだよね。もっとも、りょんさんは一番最初、その話が来てるって聞いたときから、これは出る気満々だな、と思ったけど。だってさ、訳のわからんありとあらゆる話が、いろんな人から来てたと思うんだよ。立候補しろだなんてアホちゃうか、とかって、ホントにその気がなければ、YouTube視聴者にわざわざ言わないよね。そもそもギャンブルできなくなったギャンブラーがさ、選挙なんて最高に興奮する勝負話に乗らないわけがない笑。ヒョウタンから駒であればあるほど、面白いしね。
ただ、りょんさんは、「最初から出るつもりだったくせにぃー」とか、そんなこと全然、言おうとは思わない。ガーシーさんはすごくカンのはたらく人だからさ、聞いた瞬間に、これは出るべきだって確信してたと思う。だけど、それを表明する前に100万人もいるYouTube視聴者、彼にとっては支持者の反応を見て、賛成の「世論」を作っていかないといけないし、それには出馬宣言するまでのロジックを固めていく必要があるよね。それを踏まえて、今、「出るか出ないかは1対9」だとか、「2対8」だとか、「現在は5分5分」だとか、そういう表現になってたんだと思うよ。
で、最初から「自分は出たいから支持してくれー」とかって言わないあたり、ガーシーさんはセンスある。政治家に向いてると思う。なにしろ、この人はYouTubeでも初っ端から、素人とは思えないぐらい「視聴者あっての自分」てことを強く意識してたよね。それまで人前になんか出たことない人なのに、長年に渡って大勢の芸能人と付き合ってきたせいかなぁ。「影響力を持ってる」ってことを強いアイデンティティにしてるけど、それはプライドとして持ってるってより、むしろ「影響力がなくなったら、もう自分は何者でもない」って、すごく意識してたってことなんじゃないか。
うん、たしかにそれは27年もの間、ガーシーさんが芸能人たちを見てきて学んだことかもしれないなぁ。YouTubeでいろんな芸能人を罵ってるけど、要するに「勘違いするな」ってことだよね。ファンがあっての自分だろ、と。素晴らしい自分がいて、だからファンがついてくるのが当たり前だ、とか思ったら大間違いだ、と。そういうのはそばにいたら、よくわかるものかもしれないね。あー、こいつダメになるなぁ、とか、こいつは意外と自分が見えてるなぁ、とか。
「支持者あっての自分」って、いつも意識しているべきだってのは、政治家にも言える。だから政治家と芸能人って、すごく近しいものじゃないか。ガーシーさんがもうひとつ、政治センスがあるのは、ホントにいろんな人のこと、よく覚えてるよね。顔も名前もマジで忘れないんだって。それはすごい特技だな。何万人もの支援者をいちいち覚えていられるか、みたいな政治家って、やっぱりあんまり政治には向いてないと思う。一人一人、直接相手できる人数は少なくても、会うと面倒見がいい人だ、っていう噂とか、フレンドリーな雰囲気とかは、なんとなく広まるんだよね。
「人が好き」っていうのはさ、政治家にとって、やっぱり絶対に必要な条件だ。でもガーシーさんは「人が好き」であっても、どっかで人に対して「絶望」してるよね。それはあの年齢になってたら当然だと思う。絶望してるからこそ、人のことがよくわかる、人心を掌握できる、っていうのはある。
前にガーシーchについて書いたときも言ったけどさ、ガーシーさんの発信する情報のそれぞれは、りょんさんには誰のことかもよくわかんない。そして今回、ガーシーさんみたいな人の出馬が果たして真っ当ななことかどうかも、りょんさんにはわかんない。たださ、告発者が非の打ち所のない聖人君子でなきゃなんないなら、誰にも告発なんかできないのはたしかだよね。アメリカには司法取引って制度があるけど、それってさ、犯罪組織の内情を告発できるような立場の人は、多かれ少なかれそこに染まっていた人だろ、ってのが前提になってんじゃないの。
で、ガーシーさんはあの「NHKをぶっ壊す」のN国(現・NHK党)から出馬するんだけどさ、党主の立花さんとガーシーさんのやりとりは、なかなかよかったよ。立花さんは今回、トクしたかもしれないね。だって「立花さんて、わりとマトモな人なんだなー」って思っちゃったもん笑。まぁN党も立花さんもオカシイかもしれないけど、結局、それ以上にNHKの方がオカシイよね。それが伝われば、別にいいんじゃないか。N党だって、自分たちが常に正しいって言いたいわけじゃなくて、NHKがオカシイって言いたいだけなんだからさ笑。
そこはガーシーさんと共通していて、ガーシーさんも自分が正しい人だなんて全然言ってないわけで、ただ、正しい人を演じてる人たちがオカシイ、それも常軌を逸してオカシイって言ってるだけだもんね。ガーシーさんが言ってるのは、要するに「芸能界の闇」だし、それは「NHKをぶっ壊す」のとおんなじぐらい、社会全体からしたら、えらくピンポイントなテーマに聞こえはするけど。
けど、それってそんなに些末なことなんだろうか。出馬表明したときのガーシーchでは、視聴者たちが賛成せざるを得ないロジックと、そのロジックを組み立てる新しい材料もあったわけなんだけど、それ見てたら、結構、このピンポイントなテーマって奥が深いのかも、と思った。正直、ちょっとぞっとした。
つまり芸能界って政治の世界と似ていて、それだけに意外な繋がりがあるとすると、芸能界自体は日本の社会全体からしたらちっぽけな、(古めかしい言い回しだと)女子供の興味しか惹かないものかもしれないけど、たったそれしきの業界のことがなんで正せないのか。その理不尽さってのは、日本の社会構造の根本的なところを象徴してるのかもしれない。
そんでマスコミってのは、芸能界をイメージ戦略に利用するもんだ。そのマスコミの親玉がNHKなわけで、そいつを始めとするマスコミを味方に付けたら、程度の低い世論を操れるしさ。政治って、それで成り立ってるんだもんね。支持者の存在こそがアイデンティティになるべき政治家たちも、これで安泰、ってわけよね。
ガーシーさんも政治家になれば結局、いろんなしがらみに取り込まれて、ただの利権おじさんの一人になってしまうのかもしれない。でも組織に取り込まれるのはたいてい、守るべきものを持ってたり、それなりの真っ当な文脈を生きてきた人たちだけかもしれない。ガーシーさんの絶望がホントに深いなら、そんなものに取り込まれようがないぐらいのクズでい続けられたら、もしかして、って思う。本人が言う通り、なにも隠さずにいて、それで国民が付託したってなら、いいよね。国会議員が聖人君子でないことなんか皆、知ってるよ。だからクズであり続ける覚悟に期待、って、ヘンだけどさ笑。
りょん
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