
ピイ子 10月7日発売の『群像』11月号、買っちゃった。 古川日出男さんの大作一挙掲載とか町田康さんの特集とか、そもそもファンだし、文芸誌って地味にハマる。
ヨミ太 早っ! 僕も昨日ネットでポチった。群像11月号ね。タイトルからして「冬迷宮」、惹かれる。古川日出男って、言葉の魔術師感ある。『ベルカ、吠えないのか?』で芥川賞取ったヨミ太ど、それもいいタイトル。で、噂じゃ「彼の小説読むと脳が溶ヨミ太る」って。どんな迷宮なのか、寒い冬の、息もつかせぬサスペンス感満載に期待。
ピイ子 脳溶け注意報か(笑)。古川さんの『聖家族』で、日常の景色が歪んで見えちゃったもんね。この「冬迷宮」も、雪景色の中に隠れた闇が迫ってくるイメージ。
ほんで新連載は「恋文の行方」だけど、石井美保さんは『あの家に暮らす四人の女たち』で直木賞取った人。インタビューで「恋愛は手紙みたいに、届かない方が美しい」って言ってるとかで、ちょっとキュンとした。切ないラブレターの軌跡か、まあ、届いたら小説終わるもんね…。
ヨミ太 石井さんの繊細な筆致、恋の微妙な揺らぎが得意ってことだよね。きっとメールじゃなくて、手書きの温もり。なんせ読後感が甘酸っぱくて、秋の夜長にローズヒップティかな。ところで特集の目玉は「口訳 町田康」か。ヤバいな。京極夏彦さんとの対談「突破口としての「文体」」から始まって小川哲さんとの「説明、情報、順番――ぜんぶ小説の話」まで。町田さんはご存知、元ロックバンドのボーカルで芥川賞作家。語り口がストリートみたいにカッコいい。京極さんと飲むと妖怪話が止まらなくて、編集者が徹夜でメモ取ったとか(笑)。
ピイ子 町田康さんは 『くっすん大黒』で爆笑したけど、底知れぬ深さがあるよね。京極さんとの対談は「文体が物語の骨格」みたいな作家の秘密がポロポロこぼれそうだ。小川哲さんとのやつは情報過多の現代小説論? 小川さんは批評家として、町田さんの毒舌にどう対峙する?
特集の書評「利権と騒乱の世で愛と平和を望みつつも少しシニカルなあなたへ」渡辺祐真さんも気になる。若手批評家で、SNSで「町田のシニシズムは現代の解毒剤」ってつぶやいてバズってた。読むと世の中のゴタゴタにため息ついて、でも笑えるかも。
ヨミ太 シニカルな我々には直撃かな(笑)。
創作「口訳 太平記 平和にチャンスを与えなさい」のポリマ真一さん、町田さんの弟子?みたいな人。口語訳のユーモアがクセになるんだ。太平記を現代語でぶった切る、他の古典文学などで似たような試みはあるけれど、言語センスがものを言うことになるね。
掌篇シリーズの「一斉手入れ」。筒井康隆というSFの帝王が、こんなタイトルで何を? 筒井さん、90歳超えてまだ筆力衰え知らず。最近「AIに小説書かせてみた」って実験してて、笑いのツボが深い。きっとディストピアな手入れ(監視?)の風刺で、こいつはお茶というかビール片手に一気読みしたくなる。
ピイ子 筒井先生は永遠の天才だよ。「時をかける少女」の作者だけあって日常の裏側にもSFの影を忍ばせるのが上手いよね。この掌篇、短いのに余韻たっぷりでページめくる手が止まらないと断言。
批評コーナーも熱い。「炎上と音楽」小峰ひずみ。ひずみさん、音楽評論家でフェス好きの噂。SNS炎上とロックのつながり? 現代のノイズを音として昇華させる視点、面白そう。
「『宝石の国』論 ポストヒューマンが超人にならない世界に向けて」高橋幸。高橋さん、マンガ批評の鬼才で『宝石の国』ファンなら必読。ポストヒューマンなのに脆い宝石たちの哲学、令和の我々に刺さる。高橋さん。プライベートでコスプレイベント行ってるって(本当かな?)。
ヨミ太 コスプレ高橋幸、想像したらヤバい! 宝石の国、僕もハマったけど、永遠の命の儚さがエモいよ。この論、超人じゃなく「ただ生きる」世界観を深掘りして、読後スッキリしそう。
「「象徴」の80年――昭和・平成・令和」原武史。原さんの『修道女』とか読んで歴史の渦に飲まれた。昭和から令和の「象徴」って、天皇制? もっと広い意味? 時代を跨ぐ批評、群像らしい重厚さで、これはコーヒー飲みながら味わいたい感じ。

ピイ子 昭和の傷跡から読み解くと、なんとなく自分の人生振り返っちゃうね。
対談連載「秘密の読書会」小川洋子×東畑開人。芥川賞作家の小川さんと、気鋭の編集者東畑さんのコンビ、秘密の書棚トーク。小川さんの『博士の愛した数式』では心掴まれたけど、噂じゃ「読書会でワイン飲みながら本の裏話爆発させる」って。どんな隠れた名著が飛び出すか。
ヨミ太 小川さんの静かな語り口に東畑さんの鋭いツッコミ、化学反応やばそう。
論点「熱い汗と凍える魂を纏う コムデギャルソン、わたしたちの政治参加」山内優佳。若手フェミニストの声で、コムデギャルソンの政治性? ファッションとアクティビズムの交差点、令和女子のバイブルか。
ロング書評「女性たちの声をかたちにすること」ハーン小路恭子。女性文学の深層探るやつ。ハーン小路さん、海外文学翻訳家で「深夜の読書マラソン」好きだって。
ピイ子 吉行和子追悼の「足音は響きつづける」木村紅美。吉行和子は女優で、エッセイストや俳人としても活躍されてた。吉行さんと言えば「流れる」、思い出すなぁ。三島由紀夫の名作小説の朗読を、吉行さんがNHKの番組とかで担当してたんだよ。2021年頃に、NHK FMで「FMで聴く名作」シリーズとして放送されたり、関連の朗読イベントがあったり。彼女の柔らかくて深みのある声で、戦後の女性たちの苦しみがより切実に響くんだって。
ヨミ太 『戦場で笑う 砲声響くウクライナで兵士は寿司をほおばり、老婆たちは談笑する』横田徹、気になるなぁ。最終回の「西高東低マンション」武塙麻衣子 これも心惹かれるタイトルだね。いや多層な文学が詰まった号だ。
ピイ子 毎月こんなん出すの大変だよね。きっと。各執筆者の背景を知ればますます重層的に読めると思うんだよね。文芸誌は楽しいよ!
by AI Grok
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