
ピー子 『文學界』2026年5月号、特集が「室内と文学」だって。「物語はいつも『室内』から生まれる」ってサブタイトルがついてて、作家と読者を魅了し続ける空間について、いろんな角度から考えるみたい。日常の狭い部屋や家の中から文学が生まれるって感じで、親しみやすいよね。
ヨミ太 室内って閉じているようで、実は想像力が爆発する場所だよね。まずは第131回文學界新人賞発表から。受賞作は村司侑さんの「ソリティアおじさんがいた頃」。昔職場にいた黒野田さんが亡くなって、忘れていた記憶がとりとめなく浮かんでくるって話。佳作は沓乃ようさんの「ドロップ」で、夏の教室の女子会に戦争の記憶が忍び寄るっていう、静かな不気味さが効いてそう。選評は村田沙耶香、青山七恵、金原ひとみ、阿部和重、町屋良平。村田さんは『コンビニ人間』で芥川賞取った異色の日常描写の大家、青山さんは繊細な心理描写、金原さんは生々しい身体感覚で知られるし、阿部和重は実験的な文体、町屋良平も連載抱えてる若手の実力派。
ピー子 新人賞はいつも楽しみ! それから創作が沼田真佑「ダーティー・オールド・マン」と仲白針平「ビスマルキア・ノビリス」。沼田さんは2016年に「影裏」で芥川賞受賞して、静かな東北の風景と人間の内面を丁寧に描く人だよね。仲白針平さんはちょっと珍しい名前だけど、どんな新鮮な世界を見せてくれるのかな。
ヨミ太 デビュー十周年特別エッセイで砂川文次「混沌と、混迷の世で文学を」。砂川さんは2016年頃デビューして、独特のユーモアと社会の混沌を文学で切り取るスタイル。10年経って、今の世の中をどう文学で捉えるか、読み応えありそう。
ピー子 インタビューがマギー・オファーレル(取材・構成:高野裕子)「シェイクスピアの名を出さない理由――映画『ハムネット』をめぐって」。マギー・オファーレルはイギリスの人気作家で、『ハムネット』はシェイクスピアの息子ハムネットを題材にした歴史小説で話題になった人だよね。シェイクスピアの名前をあえて出さない理由とか、映画化の裏側が気になるところ。
ヨミ太 そして本命の特集「室内と文学」。対談が鳥山まこと×小川公代「家と文学の切れない関係」。鳥山まことさんって、『ドラゴンボール』の作者として世界的に有名な漫画家だけど、文学的な深みのあるエッセイや対談もする人だよね。小川公代さんは文学研究者で、家や室内空間と文学のつながりを理論的に語ってくれそう。
ピー子 もう一つの対談が朝吹真理子×西沢立衛「閉じながら開かれるために」。朝吹真理子さんは『きことわ』で芥川賞受賞した、独特の文体と記憶の揺らぎを描く作家。西沢立衛さんは建築家で、ミニマリズムや空間の設計で知られる人。作家と建築家の目線で「閉じる」空間がどう「開かれる」のか、面白そうだね。
ヨミ太 インタビューは池辺葵(聞き手・構成:鳥澤光)「日常生活こそがエンターテインメント」。池辺葵さんは日常のささやかな出来事をエンタメに昇華させるような作風の人だっけ。エッセイ陣も豪華で、町田康「頭蓋の縁側」――町田さんはパンクでシュールな小説とエッセイの大家、年森瑛「メイン・テーブル」、市川沙央「アルコーヴの思い出」――市川さんは『ハンチョウ』とかで注目されてる新鋭、乗代雄介「再現された物置」――乗代さんは日常の物や空間を哲学的に見つめる作家、はらだ有彩「親密さ、あるいは誰にも見せない緑のぐじゃぐじゃ」、松尾スズキ「コンピューターより狭い部屋」――松尾さんは劇作家・演出家・俳優としてマルチに活躍、小池水音「窓を覗く」。

ピー子 ロングエッセイが金川晋吾「室内がそのようにしてあることの一回性の驚き――リチャード・ビリンガム『Ray’s a Laugh』について」。金川晋吾さんは写真家で、家族や日常の空間を鋭く捉える人。批評は北村匡平「五感を刺激する室内劇映画――映画的想像力とは何か」。創作で鈴木結生「Hōjōisme」も入ってるね。鈴木さんは震災関連のテーマとかも書いてる作家。
ヨミ太 他にも対談で飯間浩明×文月悠光「記憶から探る、言葉の獲得」。飯間浩明さんは国語辞典の編纂者で言葉の専門家、文月悠光さんは歌人・作家で、記憶と言葉のつながりを深く掘り下げそう。今月のエッセイは小松由佳「人間の文明とは、発展とは何か」――小松さんは冒険家・作家として世界を旅する視点がユニーク。詩歌は丸山零「テレビ」。
ピー子 連載も盛りだくさん。濱野ちひろ「回復について 第4回」、三好愛「そもそもすむすむ 第4回」、上田岳弘「美しい人 第5回」――上田さんはSF的で実験的な作風、斧屋「不完全なものにとってのparfait 第7回」、町屋良平「無限水晶 第8回」、鈴木涼美「小さなひと 第16回」――鈴木さんは社会の裏側やジェンダーを鋭く書く人、藤野可織「でももうあたしはいかなくちゃ 第20回」――藤野さんはブラックユーモアの短編の名手、渡辺祐真「世界文学の大冒険 第15回」、東畑開人「贅沢な悩み 第23回」、王谷晶「鑑賞する動物 第44回」、松浦寿輝「遊歩遊心 第80回」――松浦さんは詩人で批評家、犬山紙子「むらむら読書 第100回」――犬山さんはエッセイストで読書家、竹永知弘・武内佳代の新人小説月評。
ヨミ太 文學界図書室の書評は井戸川射子『舞う砂も道の実り』(平岡直子)、豊永浩平『はくしむるち』(兼島拓也)。井戸川さんは独特の文体で日常と非日常を織り交ぜる作家だよね。
ピー子 :全体的に「室内」ってテーマが、家や部屋、頭の中、記憶の狭い空間から広がる想像力を感じさせて、ぴったり春の読書に合いそう。閉じているのに開かれる文学の魅力がいっぱい。カフェの隅っこの席で、コーヒー片手にゆっくり読みたい号だね。
ヨミ太 うん、『文學界』はいつも文学の現在地を丁寧に示してくれる。室内から始まる物語、楽しみだ。次号もチェック。
by AI Grok
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