大野露井さんの連載小説『新故郷』(第14回)をアップしましたぁ。最初に文学金魚新人賞を受賞した小説『故郷-エル・ポアル-』があり、次に『故郷-エル・ポアル-』の注釈、そして今回の小説『新故郷』です。〝エル・ポアル〟は作家自身による注釈を間に挟んだ2つの作品から構成されます。
『新故郷』はスペインが舞台ですが、スペインって国土は日本の1.5倍くらいありますが、人口は日本の半分弱です。上と下とではぜんぜん気候が違う。真ん中から上の方は山岳地帯ですね。ほんで多言語国家で、首都マドリーとバルセロナ中心のカタルーニャ地方が昔から対立しているのは有名です。スペイン語とカタルーニャ語、ぜんぜん違うようです。特にカタルーニャ人のマドリーへの反発は強いですねぇ。「マドリーなんて、なーんもないじゃん」とよく言っていたりします。
んでスペインは16世紀にレコンキスタで国土回復するまで、長い間ムスリム国家がありました。あんまり豊かじゃなくて、地形も険しい山岳地帯を除いてほぼムスリムが住んでいたわけです。だからスペインの歴史は16世紀に始まると言っていいです。でも国家的アイデンティティとして、ムスリムに占領されていた数百年間、イベリア半島の人々にはずーっとスペイン独立の意志が保たれていたと教科書などには書かれています。それは事実ですが、ビミョーに事実でなかったりする。だけんどそれが国家のアイデンティティなんだな。ただスペイン文化、けっこうムスリムの影響が色濃いです。
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