大野露井さんの『BOOKレビュー 小説』『No.003 『リリアン卿:黒弥撒』(ジャック・ダデルスワル=フェルサン著)への招待――大野露井(訳者)インタビュー』をアップしましたぁ。本の奥付では、昨日の10月28日にジャック・ダデルスワル=フェルサン著の『リリアン卿:黒弥撒』が国書刊行会さんから出版されました。それを記念して訳者の大野露井さんのミニインタビューをお届けします。大野さんは第1回金魚屋新人賞 辻原登奨励小説賞受賞者です。
フェルサンは1880年生まれで、1923年にコカインの過剰摂取で自殺したフランスの作家です。同時代の文化人との交流は余りなく、孤高の作家というより生前はほぼ無名だったようです。死後、『リリアン卿:黒弥撒』が彼の代表作になったわけですが、この本についてはAmazonの内容紹介で『傲慢かつ繊細、孤独かつ優美な呪われたナルキッソス―美しく奔逸な青年貴族リリアンの放蕩の生を、オスカー・ワイルド事件や作家自身が実際に惹起した少年愛スキャンダル「黒ミサ事件」を元に描いた衝撃の問題作、ついに邦訳!絢爛で暗澹たる耽美と退廃に彩られた、鮮烈で狂おしい愛と憎悪の物語』とあります。
大野さんは『リリアン卿:黒弥撒』について『モデル小説として登場人物の実像を追い求めるのも一興ですが、それ以上に、当時の流行はもちろん、同性愛をめぐる社会の動きなども、かなり細かく書き込まれていて、その意味では史料的価値の高い小説であると思います。もちろん全篇が耽美精神に貫かれていますので、まずは純粋に溺れてみていただければと思います』と語っておられます。Fin de siècleを代表する作家の一人のようです。じっくりお楽しみください。
■ 大野露井 『BOOKレビュー 小説』『No.003 『リリアン卿:黒弥撒』(ジャック・ダデルスワル=フェルサン著)への招待――大野露井(訳者)インタビュー』 ■
■ 第04回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項 ■
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