総合文学ウェブ情報誌 文学金魚

私達の故郷は日本語です。金魚屋プレス日本版は、日本語で書かれるあらゆる文学の方向を見極め、私達の精神の行く末を照らす光りを見出そうとするものです。 金魚屋プレス日本版はその光りのすべてを広義の文学と呼びます。

金魚屋プレス日本版代表 齋藤都

小原眞紀子『文学とセクシュアリティ』
文学とセクシュアリティー現代に読む源氏物語(第001回)

文学とセクシュアリティー現代に読む源氏物語(第001回)

文学とセクシュアリティ 第1回-ガイダンス授業   こんにちは。小原眞紀子です。今日は第1回ということで、この講義の概要について説明しましょう。   「文学とセクシュアリティ」。なんだか長くて舌を噛み […]
文学とセクシュアリティ-現代に読む源氏物語(第042回 最終回)

文学とセクシュアリティ-現代に読む源氏物語(第042回 最終回)

     ついにこの連載も最終回を迎えました。源氏物語を繙きつつ、それが古い文学としてでなく、私たちの感性で読む現代小説として捉えられる可能性を探ってきました。では、なぜそれが必要なのか。   […]
文学とセクシュアリティ-現代に読む源氏物語(第042回 最終回)

文学とセクシュアリティ-現代に読む源氏物語(第042回 最終回)

     ついにこの連載も最終回を迎えました。源氏物語を繙きつつ、それが古い文学としてでなく、私たちの感性で読む現代小説として捉えられる可能性を探ってきました。では、なぜそれが必要なのか。   […]
文学とセクシュアリティ-現代に読む源氏物語(第041回)

文学とセクシュアリティ-現代に読む源氏物語(第041回)

第41回 「手習」そして文学者の姿      そのころ比叡の横川というところに、ある高僧がおられました。その母尼君と妹の尼君とが初瀬にお参りに行かれます。弟子の阿闍梨を付き添わせ、たくさんの供養を行っ […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第040回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第040回)

第40回「蜻蛉」、男女あるいは生死の影と光      浮舟がいなくなり、最近の煩悶から身を投げたのだ、と察した女房の右近はもだえ泣き、乳母は放心しています。匂宮も、尋常な気配ではない文の返事に慌てて宇 […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第039回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第039回)

第39回「浮舟」まさしく女主人公の誕生      浮舟を宇治に置きっぱなしにしたまま、薫はいつものごとくのんびり構えていますが、それでも京に迎える家の準備を進めています。中姫は、匂宮に恨まれながらも、 […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第038回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第038回)

第38回「東屋」より宇治物語のテーマへ      薫は弁の尼を介し、常陸の守の養女である浮舟を妻に迎えたい旨、たびたび伝えます。それでも自ら赴くことも、文を書くことすら外聞が憚られるのです。 &nbs […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第037回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第037回)

第37回「宿木」ふたたびの主人公論      そのころ、後宮に藤壺と呼ばれる女御がおられました。明石中宮に気圧されるかたちで、お子も内親王(女二の宮)が一人おられるのみですが、中宮腹の女一の宮と変わら […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第036回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第036回)

第36回 「早蕨」そして三角と四角      大姫が亡くなり、中姫は父宮を失ったとき以上の悲しみに沈んでいます。年が明けると、阿闍梨からは見舞いに山菜の籠が贈られます。悪筆ながらも一生懸命に考えたらし […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第035回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第035回)

第35回「総角」あるいは恋愛という観念      八の宮の一周忌。薫は変わらず宇治の姫たちの世話を焼いています。二人の姫は、喪が明ける準備に名香の飾り糸を引き散らしていて、その組紐を結び上げたもの(総 […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第034回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第034回)

第34回 「椎本」鏡像の顕在化について      二月の二十日頃、匂宮は初瀬寺にお参りされることになりました。長年なされないでいた御礼参りを思い立たれたのは、宇治の辺りへの興味からに相違ありません。宇 […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第033回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第033回)

第33回 「橋姫」、あるいはクライマックスの再来    いよいよ宇治十帖です。宇治は京の都から南に下った鄙で、そこに一人の忘れられた宮がおられました、というところから物語は始まります。八の宮と呼ばれ、母も高い身 […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第032回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第032回)

第32回「紅梅」と「竹河」、物語の始末    「紅梅」と「竹河」、これらは源氏物語の最終部である宇治十帖の直前に置かれた二つの巻です。内容としては互いに対称性があり、宇治十帖の伏線となるものを含んでいます。また […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第031回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第031回)

第31回「匂兵部卿」、あるいは同じ香のする        光源氏が亡くなった後、その輝かしさを継ぐような者は親族の中にはいません。ただ、「冷泉院を取り沙汰するのは畏れ多いので」と、あります。 […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第030回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第030回)

第30回 「御法」と「幻」すなわち現世での終焉        紫の上は大病されたあのとき以来、ずっと体調がすぐれず、煩っておられます。年月が重なるにつれて衰弱が進み、ご自身では前々から後世の […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第029回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第029回)

第29回「鈴虫」と「夕霧」、あるいは虫どもの世        夏の蓮の花の盛りの頃、女三宮の持仏開眼供養が行われます。とはいえ、源氏がその心得を教えて差し上げたり、思慮の足りない若い女房たち […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第028回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第028回)

第28回「横笛」あるいは“念”の力       柏木が亡くなって月日が経っても、生前の彼の人望から、いつまでも惜しんでいる者が多いのです。朝夕に出入りさせて可愛がっていた柏木のこと、源氏もま […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第027回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第027回)

第27回 「柏木」あるいはイカルスの墜落     柏木は重く患ったまま、新年を迎えます。悪い噂が立って宮も自分も苦しむより、また源氏に憎まれ続けるよりも、少しは惜しまれ、同情されつつ死んだ方がよいと、 […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第026回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第026回)

第26回 「若菜 下」因果とデジャビュ2 ~浅い証し~       宮中での賭弓の競技が折り悪しく開催できず、六条院で弓の遊びが行われることになりました。そんなときの柏木の様子にも、親友の夕 […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第025回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第025回)

第25回 「若菜 上」 因果とデジャビュ 1       さて、長い長い若菜上の巻です。若菜下の巻では、ある事件が起こりますが、それにしても「若菜」としてまとめられているこの上下巻は、なぜこ […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第024回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第024回)

第24回 「藤裏葉」偏愛と格調について       夕霧はいまだに雲居雁を思って、ぼんやりすることが多いのです。我ながら執念深いことだと不思議に思うほどです。雲居雁の父、内大臣も気弱になって […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第023回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第023回)

第23回 香る「梅枝」       源氏の一人娘、明石の姫君が十一歳になり、その裳着の式の準備に大わらわです。一月の末のこと、公私ともに暇があるので、薫香を合わせることを思いつかれます。古来 […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第022回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第022回)

第22回「真木柱」あるいは近代的自我の柱     「帝がお聞きあそばしても、恐れ多い。しばらく世間には内密に。」 「真木柱」の巻は源氏のこんな突然の言葉から始まります。いったい何が起きたというのでしょ […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第021回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第021回)

第21回 「行幸」と「藤袴」、ダブルバインドの魔境     十二月、大原野の行幸があり、六条院の女性たちも見物に訪れます。ほんのわずか雪が降り、優美な風情です。このたびは特に華やかな装いの素晴らしい行 […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第020回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第020回)

第20回 「野分」小説構造と枚数     秋の草花が美しく咲く庭を愛でて、秋好中宮も六条院に留まっておいでです。そこへ野分(台風)が襲い、お庭は荒れてしまいます。南の御殿でも庭の草木が折れ、萎れる様子 […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第019回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第019回)

第19回 「常夏」と「篝火」そして中上健次     ある暑い日、六条院の釣殿で、源氏は夕霧や内大臣家の若い君たちと涼んでいます。目の前で魚を調理させ、酒を酌み交わして納涼大会です。「ここでは帯なども緩 […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第018回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語 (第018回)

第18回 「胡蝶」と「蛍」、すなわち宙を飛ぶ物語     三月、紫の上の春の御殿は、花の色、鳥の声もきわめて美しい。源氏はその池に唐風の舟を浮かべて、管弦の遊びを催します。その頃、中宮も六条院に里帰り […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語(第017回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語(第017回)

第17回 「初音」あるいはテキストを生きること     新春の六条院。紫の上の住まいである春の御殿はとりわけすばらしく、梅の香りと御簾の中の薫物が混ざりあい、極楽のよう。歳若くて優れた女房は明石の姫君 […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語(第016回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語(第016回)

第16回 「玉鬘」、物語と小説について     源氏の現役時代が終了し、次代の活躍が始まったところですが、ここから玉鬘十帖と呼ばれる部分が始まります。これについては、この十巻以外の源氏物語が書き上がっ […]
文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語(第015回)

文学とセクシュアリティー 現代に読む源氏物語(第015回)

第15回 「朝顔」から「少女」、世代交代の二重構造について さて。藤壺が亡くなり、源氏のラブ・アフェアは本質的に終わりを告げたのだ、と前回お話しましたね。「朝顔」の巻では、それをいよいよ再確認します。   朝顔 […]
文学とセクシュアリティー現代に読む源氏物語(第014回)

文学とセクシュアリティー現代に読む源氏物語(第014回)

第14回「松風」と「薄雲」、あるいは麗しき母系支配   二条東院が完成し、花散里を西の対にお迎えします。東の対に、明石の御方をと考えておられます。北の対は大部屋を仕切った形にして、今まで関わった方で、源氏を頼り […]
文学とセクシュアリティー現代に読む源氏物語(第013回)

文学とセクシュアリティー現代に読む源氏物語(第013回)

第13回 「絵合」あるいはジャンルの掟について   源氏と(もとの藤壺)中宮との間の不義の子である冷泉帝の御代となり、公の後見人である源氏にとっては、世は思うがままとなりつつあります。   亡くなった […]
文学とセクシュアリティー現代に読む源氏物語(第012回)

文学とセクシュアリティー現代に読む源氏物語(第012回)

第12回 「蓬生」と「関屋」媒介変数としての光源氏   さて前回、「『媒介』としての男性性のあり方」と称し、「『女性性の魅力を伝える源氏物語』において源氏という存在が、女性たちのエピソードを繋ぐ媒介変数の役割を […]
文学とセクシュアリティー現代に読む源氏物語(第011回)

文学とセクシュアリティー現代に読む源氏物語(第011回)

第11回 「澪標」海=生と欲動のエネルギーによって   政界に復帰した源氏を、帝をはじめ皆が喜んで迎えています。例外は帝の母、弘徽殿大后で、体調が悪いのに、源氏の返り咲きをくやしがっています。物語にとって貴重で […]
文学とセクシュアリティー現代に読む源氏物語(第010回)

文学とセクシュアリティー現代に読む源氏物語(第010回)

第10回 「明石」海から天上へ   クライマックスの続き、明石の巻です。   嵐は何日も何日も続きます。また初日と同じ夢を毎晩見て、怪しい者が誘おうとします。恐ろしく心細く、しかし見舞いにくる者もいよ […]
文学とセクシュアリティー現代に読む源氏物語(第009回)

文学とセクシュアリティー現代に読む源氏物語(第009回)

第9回 「須磨」天上から海へ   さて、いよいよ須磨の巻ですね。   右大臣家からの圧迫が極端なまでに強まり、このままではさらなる危害がおよぶと察した源氏は、須磨に隠遁生活を送ることにします。 &nb […]
Copy Protected by Chetan's WP-Copyprotect.