総合文学ウェブ情報誌 文学金魚

私達の故郷は日本語です。金魚屋プレス日本版は、日本語で書かれるあらゆる文学の方向を見極め、私達の精神の行く末を照らす光りを見出そうとするものです。 金魚屋プレス日本版はその光りのすべてを広義の文学と呼びます。

金魚屋プレス日本版代表 齋藤都

大野ロベルト『オルフェの鏡-翻訳と反訳のあいだ』
No.001 翻訳される旅人

No.001 翻訳される旅人

第一回 翻訳される旅人      翻訳の醜さがもっとも露骨に浮上するのは、皮肉なことに、翻訳のすばらしさがもっとも燦然ときらめいている類の書物––––すなわち外国語でものされた詩集や物語の訳書において […]
No.010 鏡の向こう(最終回)

No.010 鏡の向こう(最終回)

第十回 鏡の向こう(最終回)      コクトーという詩人がいた。小説家でもあった。劇作家でもあった。評論家でもあった。画家でもあった。脚本家でもあった。映画監督でもあった。肉体が許せば、バレエも踊っ […]
No.009 掟の言葉

No.009 掟の言葉

第九回 掟の言葉      言葉の掟といえば、すぐに想起されるのは文法であろう。    文法を探求することは、常に地雷原を進むようなものである。言葉は生きており、姿を変え続ける。言葉がただ孤 […]
No.008 土地の言葉

No.008 土地の言葉

第八回 土地の言葉      兄弟の言葉が他者との融合を夢み、恋人の言葉が自己とひとつになる幻を見るならば、言葉は結局孤独なものでしかないのだろうか。それでも人類は言葉を諦めきれずに、松明さえ持たずに […]
No.007 恋人たちの言葉

No.007 恋人たちの言葉

第七回 恋人たちの言葉      H・G・ウェルズはフェビアン協会の会員であった。協会は、知識人が清廉な生活を送ることで範を垂れ、急激な革命によってではなく、緩やかな改良によって社会を変革しようという […]
No.006 兄弟たちの言葉

No.006 兄弟たちの言葉

第六回 兄弟たちの言葉      育った家の目と鼻の先に、プーク人形劇場という芝居小屋があった。施設の由来はもちろん同名の人形劇団である。昭和四年、旗揚げの頃は「人形クラブ」といった。英語なら The […]
No.005 私だけの言葉

No.005 私だけの言葉

第五回 私だけの言葉      まずはこの一覧表にお目通しいただきたい。   路肩。 大通り。 縁石の芝生。 縁石の通り。 悪魔の通り道。 地役権。 調度の区画。 草の入江。 自然の通り。 […]
No.004 無言の実験室

No.004 無言の実験室

第四回 無言の実験室      前世紀、知性を証拠立てたものは距離であった。距離を保てば、何を言っても構わない。それどころか、言えば言うほど、よいのである。    「あなたたちの文化はなるほ […]
No.003 内向きに開く書物

No.003 内向きに開く書物

第三回 内向きに開く書物      古典の「古」の字を「正」に変えると正典になる。    つまり古いだけでなく、正しいと見做されたものが正典なのだろう。    しかも正典という音は […]
No.002 鞭もて駒を進めよ

No.002 鞭もて駒を進めよ

第二回 鞭もて駒を進めよ      読書の効用は何か? それは大陸の典籍に定義された詩の効用––––優れた心を涵養し、荒ぶる情勢を平らげ、ひいては国家の安泰に資するような––––と似たようなものと思え […]
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