総合文学ウェブ情報誌 文学金魚

私達の故郷は日本語です。金魚屋プレス日本版は、日本語で書かれるあらゆる文学の方向を見極め、私達の精神の行く末を照らす光りを見出そうとするものです。 金魚屋プレス日本版はその光りのすべてを広義の文学と呼びます。

金魚屋プレス日本版代表 齋藤都

詩書
No.001 いま全ての航跡が明かされる-『マクシマス詩篇』

No.001 いま全ての航跡が明かされる-『マクシマス詩篇』

■『マクシマス詩篇』チャールズ・オルソン著/平野順雄訳 ■   『マクシマス詩篇』はアメリカ詩の伝統ともいえる長篇叙事詩の系統に連なるものである。つまり、ホイットマンの『草の葉』やメルヴィルの『クラレル』という […]
No.026 死者たちを詠うということ―福島泰樹歌集『哀悼』

No.026 死者たちを詠うということ―福島泰樹歌集『哀悼』

書名:『哀悼』福島泰樹著 発行:皓星社  初版発行:2016年10月30日 定価:2,000円(税別)      『哀悼』は福島泰樹さんの二十九冊目の歌集です。処女句集『バリケード・一九六六年二月』が […]
No.025 シュルレアリスムの正統後継者―朝吹亮二評論集『アンドレ・ブルトンの詩的世界』(後編)

No.025 シュルレアリスムの正統後継者―朝吹亮二評論集『アンド・・・

書名:『アンドレ・ブルトンの詩的世界』 発行:慶應義塾大学法学研究会 発売:慶應義塾大学出版会株式会社 初版発行:2015年10月30日 定価:4,900円(税別)      アンドレ・ブルトンとフィ […]
No.024 シュルレアリスムの正統後継者―朝吹亮二評論集『アンドレ・ブルトンの詩的世界』(前編)

No.024 シュルレアリスムの正統後継者―朝吹亮二評論集『アンド・・・

書名:『アンドレ・ブルトンの詩的世界』 発行:慶應義塾大学法学研究会 発売:慶應義塾大学出版会株式会社 初版発行:2015年10月30日 定価:4,900円(税別)      朝吹亮二の『アンドレ・ブ […]
No.023 インサイドアウト―馬場あき子インタビュー集『穂村弘が聞く馬場あき子の波瀾万丈 寂しさが歌の源だから』

No.023 インサイドアウト―馬場あき子インタビュー集『穂村弘が・・・

書名:『穂村弘が聞く馬場あき子の波瀾万丈 寂しさが歌の源だから』 発行:角川文化振興財団 発売:株式会社KADOKAWA 初版発行:2016年6月25日 定価:1,800円(税別)      『寂しさ […]
No.022 われらは終わりの始まりの時代にいるが、時代精神は軽い―新倉俊一詩集『転生』

No.022 われらは終わりの始まりの時代にいるが、時代精神は軽い・・・

     ここしばらく新倉俊一先生の新詩集『転生』を持ち歩いて読んでいた。一千行の長篇詩なのだがB5版変形の小さな本で、総ページ数も八十二ページと薄い。この物理的な本の小ささと軽さが心地良い。 &nb […]
No.021 新倉俊一詩集『王朝その他の詩篇』

No.021 新倉俊一詩集『王朝その他の詩篇』

     詩とともに生きる、ということはどういうことか。それがテーマであると言える詩集だと思う。それはプレテクストとともに生きることでもあり、私たちが産まれ落ちた文化の中で生きることでもあり、その両方 […]
No.020 詩の力を信じるということ-新倉俊一詩集『ヴィットリア・コロンナのための素描』

No.020 詩の力を信じるということ-新倉俊一詩集『ヴィットリア・・・

     ここしばらく自由詩の仕事から離れている。二十代から三十代にかけては詩のことばかり考えていた。ほとんど詩に取り憑かれた詩狂いだった。自信過剰に聞こえるかもしれないが、今なら詩作品も詩論も書こう […]
No.019 恐らく正直な句集なのだろう-曾根毅句集『花修』

No.019 恐らく正直な句集なのだろう-曾根毅句集『花修』

     なんとバランスの悪い句集だろう。それが曾根毅の『花修』を最初に読んだ時の率直な感想だった。しかしそれは二十一世紀初頭という難しい時代を生きる俳人の、正直な表現なのではないかとも思う。 &nb […]
No.018 『最前線』1972年2月15日-岩田宏氏追悼

No.018 『最前線』1972年2月15日-岩田宏氏追悼

     今年の十二月二日に岩田宏氏が八十二歳でお亡くなりになられた。ネットニュースで速報を読んだ時、〝まさか〟と思った。若き日の岩田氏なら平然と「人間いつか死ぬんだ。生きてたって死んでるような物書き […]
No.017 なぜ俳句なのか、俳句とはなにか-『安井浩司俳句評林全集』(後篇)

No.017 なぜ俳句なのか、俳句とはなにか-『安井浩司俳句評林全・・・

    重信における多行形式とは何であったろう。それは、(中略)多行形式を行うことによって、俳句の新しみを求め、今(、)の「詩」を獲得しているのではない。それは、もっと逆説的なもので、古来の俳句形式に […]
No.016 なぜ俳句なのか、俳句とはなにか-『安井浩司俳句評林全集』(前篇)

No.016 なぜ俳句なのか、俳句とはなにか-『安井浩司俳句評林全・・・

     『安井浩司俳句評林全集』は安井氏の主要俳句評論を一冊にまとめた本で、八〇四ページの大冊である。既刊評論集『もどき招魂』(昭和四十九年[一九七一年])、『聲前一句』(五十二年[七七年])、『海 […]
No.015 俳句の霊魂とはなにか-安井浩司句集『宇宙開』(後篇)

No.015 俳句の霊魂とはなにか-安井浩司句集『宇宙開』(後篇)

    熱湯をこぼせば燃えて寒菫                                        (Ⅰ) おびただし山蟬流れる最上川                            […]
No.014 俳句の霊魂とはなにか-安井浩司句集『宇宙開』(前篇)

No.014 俳句の霊魂とはなにか-安井浩司句集『宇宙開』(前篇)

     安井浩司の最新句集(第十六句集)『宇宙開』は、安井氏後期の仕事の仕上げであると同時に、俳句との新たな戦いの幕開けでもあるだろう。    本書は昭和六十三年刊『汝と我』(補『風餐』を […]
No.013 思い出のやどるところに-新倉俊一詩集『エズラ・パウンドを想いだす日』(私家版)

No.013 思い出のやどるところに-新倉俊一詩集『エズラ・パウン・・・

     エズラ・パウンドの長篇詩『詩篇』の翻訳や、西脇順三郎研究で知られる英文学の碩学、新倉俊一先生が詩集をお出しになった。わずか二十三ページでホチキス中綴じの簡素な私家版だが、いかにも詩を愛する先 […]
No.012 自我意識表現のゆくえ-佐々木貴子句集『ユリウス』

No.012 自我意識表現のゆくえ-佐々木貴子句集『ユリウス』

     佐々木貴子氏は僕には未知の俳人で、処女句集『ユリウス』で初めてその作品を読んだ。陸俳句会所属で、句集巻頭に主宰の中村和弘氏が「葛藤」という序文を寄せておられる。中村氏は句集「あとがき」の、「 […]
No.011 自由詩と俳句の融合について-田沼泰彦詩集『断片・天国と地獄の結婚』

No.011 自由詩と俳句の融合について-田沼泰彦詩集『断片・天国・・・

     鶴山裕司氏が文学金魚で、「詩は形式的にも内容的にもなんら制約のない自由詩である」と定義してから、詩の世界では急速に〝自由詩〟という呼称を使う詩人が増えている。ご多分に漏れず詩の世界にも閉塞感 […]
No.010 毬はどこへ跳ねてゆくのか-吉村毬子句集『手毬唄』

No.010 毬はどこへ跳ねてゆくのか-吉村毬子句集『手毬唄』

     「あとがき」を読むと吉村氏の句歴は二十四年に及ぶそうだが、『手毬唄』は処女句集である。また句集栞に寄せた福田葉子氏の文章で、〝鞠子〟が吉村氏のペンネーム(俳号)であることを知った。中村苑子氏 […]
No.009 この新たな才能をどう評価すべきか-鴇田智哉句集『凧と円柱』

No.009 この新たな才能をどう評価すべきか-鴇田智哉句集『凧と・・・

     作品集を一読しただけで、はっきりと新たな才能を感じ取れる作家は少ない。鴇田智哉(ときたともや)氏はその数少ない作家の一人だろう。鴇田氏は昭和四十四年(一九六九年)生まれだから、今年で四十五歳 […]
No.008 沈黙を聞く-志賀康句集『幺(いとがしら)』

No.008 沈黙を聞く-志賀康句集『幺(いとがしら)』

     『幺(いとがしら)』は志賀康氏の第三句集である。『幺』は見慣れない漢字だが、「後記」で志賀氏が、「「幺」は糸の先端の象形で、「かすか、ちいさい、くらい」のような意をあらわすと理解している。( […]
No.007 可能性の可能性-丑丸敬史 処女句集『BALSE』

No.007 可能性の可能性-丑丸敬史 処女句集『BALSE』

     丑丸敬史さんの処女句集『BALSE』は、だいぶ前に金魚屋編集人の石川さんから書評を依頼されていたのだが、書くのが遅くなってしまった。丑丸さんは私には未知の俳人だが生物学の学究らしい。『BAL […]
No.006 高橋龍 『句集 飛雪』(不及齋叢書・伍)/『句控 二合半』(同・陸)

No.006 高橋龍 『句集 飛雪』(不及齋叢書・伍)/『句控 二・・・

     もうだいぶ前から俳人の高橋龍氏から本や雑誌を贈っていただいている。高橋龍氏は高柳重信の弟子で、重信主宰の俳句同人誌「俳句評論」の同人だった。昭和四年(一九二九年)生まれだから今年で八十五歳で […]
No.005 詩を生きる-マヤコフスキー『ズボンをはいた雲』 小笠原豊樹・訳 入沢康夫・序文

No.005 詩を生きる-マヤコフスキー『ズボンをはいた雲』 小笠・・・

     入沢康夫先生から小笠原豊樹訳のマヤコフスキー詩集『ズボンをはいた雲』を贈っていただいた。先生が序文を書いておられる。「マヤコフスキー叢書」の第一巻で、順次全十五巻が刊行される予定である。この […]
No.004 言葉の吐息 - 詩画集『せんはうたう』 詩・谷川俊太郎 絵・望月通陽

No.004 言葉の吐息 - 詩画集『せんはうたう』 詩・谷川俊太・・・

  『せんはうたう』は詩人・谷川俊太郎氏と、画家・染織家などとして活躍されているアーチスト・望月通陽氏の詩画集である。詩画集は先に詩がある場合と、絵を元に詩人が詩を書く場合がある。『せんはうたう』は後者である。 […]
No.003 新たな〝書物〟―大野露井『百奇箪笥/愉快な人々/結晶舟歌』

No.003 新たな〝書物〟―大野露井『百奇箪笥/愉快な人々/結晶・・・

  *   大野露井(おおの ろせい)という作家が出版した少部数の限定豪華本を読んだ。『Wunderschlank 百奇箪笥』『Comical People 愉快な人々』『結晶舟歌』(出版年度順、書誌 […]
No.002 多行俳句の世界分節-林桂句集『はなのの絵本 りょうの空』

No.002 多行俳句の世界分節-林桂句集『はなのの絵本 りょうの・・・

  『はなのの絵本 りょうの空』は林桂氏の第五句集である。句集の表題になっている稜(りょう)と花野(はなの)は林氏のお子さんの名前である。句集は『りょうの空』『はなのの絵本』『父の旅』の三部から構成されている。 […]
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