総合文学ウェブ情報誌 文学金魚

私達の故郷は日本語です。金魚屋プレス日本版は、日本語で書かれるあらゆる文学の方向を見極め、私達の精神の行く末を照らす光りを見出そうとするものです。 金魚屋プレス日本版はその光りのすべてを広義の文学と呼びます。

金魚屋プレス日本版代表 齋藤都

Author Archive
No.024 三田文学 2017年春季号

No.024 三田文学 2017年春季号

     共時性、ということについて考えた。そう書きながら、思わず吹き出してしまった。「共時性、ということについて考えた。」まるで誰も読まない文芸誌の記事の書き出しみたいだ。三田文学を誰も読まない、と […]
No.105 小説 野性時代 2016年 12月号

No.105 小説 野性時代 2016年 12月号

     特集「小説は進化する」とのこと。そうだろうか。そしてそれがそうなら、望ましいことなのだろうか。進化というのがよいことだというのは一種の刷り込みに過ぎず、物事によっては素晴らしいことではないか […]
No.102 小説新潮2017年02月号

No.102 小説新潮2017年02月号

     「ミステリー特集 こじれた7つの謎」。読み進むうち、ある変化に気づいた。雑誌や作品が何か変わった、というのでは必ずしもない。読んでいるこちらの状態が変化したようにも思える。が、厳密に言うと、 […]
No.023 三田文学 2017年冬季号

No.023 三田文学 2017年冬季号

     保坂和志の特集である。なぜ保坂和志なんだろう、と考える。慶應出身じゃないのに。慶應出身でないと、特集を組んではいけないというわけではない。たとえば夏目漱石特集ならいいと思う。夏目漱石は慶應出 […]
No.022 三田文学 2016年秋号

No.022 三田文学 2016年秋号

     漫画雑誌の売れ行きが低調だそうだ。ついにそこまで、と思う。その赤字を漫画単行本が支えているという。ちょっと前の文芸誌の状況に近い。大手や中堅の出版社を大手や中堅たらしめているのは漫画雑誌や週 […]
No.021 三田文学 2016年夏号

No.021 三田文学 2016年夏号

     体制が変わってから、卒業生としては期待するものがある。以前の編集方針はまったく意味不明、今だから言うが、きれいごとに包まれた得体の知れなさ、そういう場合の常として私利私欲の匂いがした。天下の […]
No.020 三田文学 2016年春季号

No.020 三田文学 2016年春季号

     朝吹亮二と川上未映子が詩を載せている。今までにも詩の掲載はあったわけだが、三田文学は詩と縁が深い雑誌だった、とふいに思い出した。そもそも三田は西脇順三郎以来、詩人を輩出しているので、当たり前 […]
No.084 新潮 2016年04月号

No.084 新潮 2016年04月号

     たまたま今日という日が、マスメディアを挙げて5年前を振り返るモードだからなのか、文芸各誌を手に取りつつ、妙な感慨に耽ってしまった。「新潮」のレビューとしたけれど、本当は別の雑誌でもいい。文芸 […]
No.019 三田文学 2016年冬季号

No.019 三田文学 2016年冬季号

     三田のアイドルといえる西脇順三郎の特集である。西脇さんのアイドルぶりは、三田の村の人々でないとぴんとこないかもしれないが。とにかく誰も彼も、自分は西脇順三郎の弟子だと言うのだ。もちろんすでに […]
No.018 三田文学 2015年秋季号

No.018 三田文学 2015年秋季号

     なかなか不思議な光景である。石牟礼道子の特集とカズオ・イシグロのインタビューのタイトルがほぼ同格な感じで並んでいる。石牟礼道子の方がちーっと大きいか。それも字数の調整のせいのようにも見える。 […]
No.082 小説すばる 2015年11月号

No.082 小説すばる 2015年11月号

     特集に「ごはんと読書」とある。なかなか心惹かれる昭和なタイトルであり、内容もまた読んでほっこりふうのところがタイトルに合っている。さてその昭和の時代、文芸誌は読むべき文学作品を並べていたもの […]
No.081 小説すばる2015年09月号

No.081 小説すばる2015年09月号

     三崎亜記の新連載「メビウス・ファクトリー」は、まずチェックされる。今回はタイトルからしても人名なども、SF色が明白だ。つまりそれはカタカナだ、ということなのだが。そのカタカナの持つ一種のそら […]
No.040 Papyrus (2015年04月号 Vol.60)

No.040 Papyrus (2015年04月号 Vol.60)

     この雑誌を見るたび、正確にはその表紙を見るたびに、文学もしくは文芸というものに対する社会の期待と視線と色眼鏡、といったことを考える。 それは私たちの文学に対するそれ、というのとは異なる。あく […]
No.025 怪 Vol.0044(2015年04月)

No.025 怪 Vol.0044(2015年04月)

     妖怪ブームではないか。何がきっかけなのだろう。おそらくブームというより回帰、揺り戻しというより単に思い出した感が強い。思い出すことで、また世界が少し違う見え方をする。懐かしいかどうかは別とし […]
No.016 三田文学 2015年春季号

No.016 三田文学 2015年春季号

     「世界文学」という概念らしきものが、文芸誌でちらほら見かける。それはまあ、いわばトレンドがない、と言っているようなものだ。何もないから包括して、「世界」とでも言わざるを得ない。かくも見事に文 […]
No.075 小説新潮2015年3月号

No.075 小説新潮2015年3月号

     「空き室あります」という特集である。小説誌の特集としてはめずらしく、なるほどと思った。表紙に描かれた賃貸マンションの階層も効いている。各短編には部屋番号が振ってあり、それぞれの部屋での出来事 […]
No.015 三田文学 2015年冬季号

No.015 三田文学 2015年冬季号

     まず巻頭エッセイ。そして(ここでしかめったに見かけることのない)作家の小説が二本。そして「山川方夫、田久保英夫、桂芳久」という特集である。彼らの著作物の再録その他。それから織田作之助青春賞の […]
No.071 小説すばる2014年11月号

No.071 小説すばる2014年11月号

     「やっぱり、ミステリが好き!」という特集で、そのコラムに「ミステリキーワード大辞典」がある。見ているうちに、なんとも言えない郷愁が湧く。とはいえ、その言葉たちやそれによる分類が必ずしも古い、 […]
No.014江古田文学(第86号)

No.014江古田文学(第86号)

     久しぶりに手に取ると、なかなか感慨深い。大学は昔のようではなく、同時に昔のままでもある、と思える。そして文学というものを大学でどう扱うか、そのスタンスの取り方は、他の学問や知識とは違った特殊 […]
No.013 三田文学 2014年夏季号

No.013 三田文学 2014年夏季号

     病院っぽい雰囲気から、夏らしく切り出した氷のようになった。薄いブルーの表紙が涼しくて、とてもよい。白っぽいだけの感じだった紙面も、くっきりはっきりと読みやすく、ボケかけた頭にも冷んやりした刺 […]
No.070 小説すばる 2014年07月号

No.070 小説すばる 2014年07月号

     「世の中がサッカーで盛り上がっている今だからこそ!」の「特集 僕たちは、野球が大好きだ。」このタイトルの短い一文に、「、」と「。」が一個ずつ丁寧に使われているところに味がある。つまりこれは「 […]
No.037 J-novel 2014年07月号

No.037 J-novel 2014年07月号

    「新装開店」特集である。というのも、文芸誌そのものがこの7月号から表紙とレイアウトがリニューアルされたから、ということである。そういう単純な経緯なのだが、妙にいろいろと考えてしまった。そもそも […]
No.068 小説 野性時代(2014年07月号)

No.068 小説 野性時代(2014年07月号)

    西村賢太の連載、「一私小説書きの日乗~野性の章~」がこの上なく “ 文学 ” である。しびれてしまう。何に、と問われると困るのだが、その “ 私性 ” に、と答えるべきなのだろうか。私小説の本 […]
No.061 群像 2014年06月号

No.061 群像 2014年06月号

     穂村弘の連載「現代短歌ノート」に「賞味期限の歌」が集められている。   わが残生それはさておきスーパーに賞味期限をたしかめをりぬ  潮田清    という案配。何を持ってき […]
No.066 小説新潮 2014年04月号

No.066 小説新潮 2014年04月号

   「時代小説 花吹雪」という特集で、山本一力が「マックでよい」という新連載を始めている。1848年、鯨を追ってやってきたアメリカ人青年が鯨を追い、鎖国の日本への上陸を目指す、という時代小説だ。   […]
No.002 詩とファンタジー 2014年3月号

No.002 詩とファンタジー 2014年3月号

    やなせたかし氏の追悼号である。これからこの雑誌は、どうなるのであろうか。   どんな組織・集団も、創業者個人を超えて存続することを一度は目指す。しかし、それがふさわしいものとそうでな […]
No.065 小説すばる 2014年04月号

No.065 小説すばる 2014年04月号

  「8 パーセントのその前に」というエッセイ特集に、笑ってしまう。消費税の 3 パーセントの値上げが私たちにもたらす意味は、ということだ。特に文学的にと限定しなくても、なかなか難しい。   全体を読 […]
No.063 小説宝石 2013年12月号

No.063 小説宝石 2013年12月号

  ミステリー特集で、読み切り短編6作品が収録された別冊が付いている。それらを眺め、つらつら思うに、最近のミステリー作家には女性が増えているな、ということだ。   よいことであるが(ってのは、何によら […]
No.062 小説NON  2014年04月号

No.062 小説NON 2014年04月号

  大崎梢「空色の小鳥」の連載が始まっている。家族サスペンスという設定で、緊張感がある。家族ものというと、ファミリービジネスなどとして、ミステリーとしてはまともに扱われない、というのが日本のエンタテインメント業 […]
No.055 すばる 2014年04月号

No.055 すばる 2014年04月号

    小林エリカ「マダム・キュリーと朝食を」には、純文学カルチャーという、芸術と文化教養とジャーナリズムが突き混ぜられたジャンルの現在のパラダイム、またジャーゴンを考えさせられる。   そ […]
No.012 三田文学 2014年冬季号

No.012 三田文学 2014年冬季号

  編集長が交代となり、それに合わせて誌面が変わった。まず文字通りの誌面で、全体が白っぽい。ぶ厚くて、なんとなく “ 病院 ” っぽい。   病院、と書いて納得したのだが、つまり、そっとしておかねば感 […]
No.032 yom yom vol.31 2014年 冬号

No.032 yom yom vol.31 2014年 冬号

  辻村深月の「ツナグ」という小説が売れて、その続編がスタートしている。このツナグというのは、生者と死者を繋ぐ使者のことだそうだ。このテーマは何度も書かれ、映画化されても当たっている。手を替え品を替えしなくても […]
No.031 Feel Love Vol.20

No.031 Feel Love Vol.20

  女性作家を順繰りに特集しているようだ。今回は野中柊。それで前に特集されたらしい、原田マハと対談している。そのタイトルが「猫と暮らす、犬と暮らす」で、内容もまたタイトルに違わず、そのまま。   いわ […]
No.059 小説 野性時代 第121号 (2013年12月号)

No.059 小説 野性時代 第121号 (2013年12月号)

  山田風太郎の特集である。その中で森村誠一がエッセイを寄せていて、「やはり野におけ風太郎」という一節が印象的であった。文意は、ドラマや映画などの映像化ということについては山田風太郎作品はあまり相性がよくないと […]
No.029 papyrus 2013年12月号

No.029 papyrus 2013年12月号

  「野心より、義理」という大泉洋の特集で、そのタイトルになんとなく笑ってしまう。それはもちろん、大泉洋の物言いとか表情と重なっているからで、特集自体はよく言えばそれを裏切らない、悪く言えばそのまんまで、すなわ […]
No.057 小説NON  2013年11月号

No.057 小説NON 2013年11月号

  「文芸誌時評」とは何ぞや、という根源に立ち帰ろうではないか、とレビューアーの間でプチブームになっている。「文芸誌時評」とは、文芸誌の各号を一冊の書物として見た書評的視座を、どことなく持っているものである、と […]
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