原作・小原眞紀子、作・露津まりいさんの連載サスペンス小説『お菓子な殺意』(第08回)をアップしました。第4章『ショコラを砕けば香りは高く(後編)』です。物語がぐっと動き始めました。彩子の秘密もじょじょに明らかになってゆきます。

 

 もう別れて、と彩子は言った。会社の寮を出て、彼のマンションで暮らし始めて四ヶ月目のことだった。

 受付嬢として勤めていた商社に、撮影の手伝いで来ていた根木は、名前の字画を見てあげる、と彩子に言った。方角を見るからと住所を尋ね、何の占いだったか、携帯番号まで聞き出した。

 カメラマンというのは名ばかりで、間もなく彩子の貯金に手を出すようになった。最初から水商売をさせるつもりだったのだろう。製菓学校も会社も、占いを口実に辞めさせられていた。

 さすがに男の本性に気づいた彩子は、こっそり自分でアパートを見つけ、それなりに準備をして、別れ話を切り出した。

 突然、意識が朦朧となった。

 気がつくと板張りの床で寝ていた。古い校舎を改築したようだった。

 紫のフェイクの毛皮を纏わされ、その下は全裸のあられもない格好だった。根木が背中を向けてカメラをいじっていた。

 すでに撮られた、と瞬間的にわかった。

(原作・小原眞紀子、作・露津まりい『お菓子な殺意』)

 

人が誰かに騙されるときは、意外にあっさりしたものです。虚を衝かれるんですね。人それぞれ、必ずウイークポイントというものがあって、詐欺師的人間はそれを嗅ぎ分けて迫ってくる。主人公の彩子はしっかりした女性ですが、そうやって男につけこまれたわけです。でも彩子の秘密、彼女一人の胸にしまっておけるものではないやうです。カオルもまたそれを嗅ぎつけて・・・。で、あとはコンテンツを読んでじっくりお楽しみくださいっ!。

 

 

原作・小原眞紀子 作・露津まりい 連載サスペンス小説『お菓子な殺意』(第08回) (縦書)版 ■

 

原作・小原眞紀子 作・露津まりい 連載サスペンス小説『お菓子な殺意』(第08回) (横書)版 ■

 

■ 予測できない天災に備えておきませうね ■