連載文芸評論 鶴山裕司著『夏目漱石論-現代文学の創出』(日本近代文学の言語像Ⅱ)(第12回)をアップしましたぁ。『漱石論』は『日本近代文学の言語像』三部作の中の一冊で、『正岡子規論』、『森鷗外論』といっしょに今春金魚屋から三冊同時刊行されます。今回は『晩年――「則天去私文学」』で、『第Ⅱ章 漱石小伝』は今回で完結です。

 

んで鶴山さんの漱石論の原稿は先日脱稿しました。600枚となるとリライトでもけっこう大変ですね。まー引き続きお仕事してもらわにゃなりませんので、登山で言えば一合目をちょいと超えたって感じですけんど。ただま、石川は作家の自発的な仕事を尊重します。

 

文学業界が低調だということは、作家が何をやっていいのか、将来の文学ヴィジョンをつかみにくい時代になったということでもあります。そのため作家は人に頼りがちな傾向がある。メディアなどからの依頼仕事を仕事と考えがちになるんですね。大衆作家ならそれでいいですが、詩人を含む純文学系作家はそれではダメです。純文学系作家が〝(メディアの)企画〟などと言い始めるとかなりヤバイ。それはそれでこなせばいいわけですが、自発的な仕事をちゃんと見つけて形にするのが大事です。でもま、たいていの純文学作家はひ弱ですから、企画に乗っかり始めると、そればっかり仕事だと思い始めるなぁ。

 

文学の世界は、優れた作家が時間と労力をかけた自発的な仕事で状況が大きく変わることが多いです。吉本隆明が心的現象論三部作の出版を、既存出版社から断られまくったことはよく知られています。それはメディアが悪いのか、作家が悪いのか。多分両方です(爆)。メディアが優秀な作家の本質を見極められなかったのは確かですが、作家側も自分が優秀だというプレゼンテーションに難があったので、そういった不幸な事態が起こる。他人を信頼するのは大事ですが、もっと大切なのは自分の能力を見極め、それを伸ばしアピールする方法を考え抜くことです。それはメディア・作家両方に必要なことです。

 

 

連載文芸評論 鶴山裕司著『夏目漱石論-現代文学の創出』(日本近代文学の言語像Ⅱ)(第12回) 縦書版 ■

 

連載文芸評論 鶴山裕司著『夏目漱石論-現代文学の創出』(日本近代文学の言語像)(第12回) 横書版 ■

 

 

第04金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項

第04回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項です。詳細は以下のイラストをクリックしてご確認ください。

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